平凡社新書<br> 白川静入門―真・狂・遊

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平凡社新書
白川静入門―真・狂・遊

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  • サイズ 新書判/ページ数 247p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858280
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0287

出版社内容情報

没後10年にあたり、村上春樹ら多くの作家や、他の漢和辞典への影響を様々な資料から跡づけ、その新たな魅力と広がりを紹介する。

まえがき

第一章 白川静と文学者たち
宮城谷昌光の出世作『天空の舟 小説・伊尹伝』
神の杖を持つ人/頭蓋骨の「白」
栗田勇『一休 その破戒と風狂』
孔子と「狂狷」/大きな鉞の頭部の刃/対極者の力をよび起こしながら
高橋睦郎『遊ぶ日本 神あそぶゆえ人あそぶ』
神のように自在に行動/藝に遊ぶ
石牟礼道子『不知火』と「?」
一足の神で、楽祖
李良枝の遺作長編『石の聲』
石をうって舞い踊る
辻原登「「人類」はファンタジー」
歌を残したい/すごく想像力をかき立てられる
村上春樹『アフターダーク』「今でも耳は切るのかい?」
犯人は白川/高橋和巳とS教授/ああ、中華料理。いつも同じだよ
『スプートニクの恋人』と中国の門/殺された「犬」の血がかけられる
『1Q84』と「呪術的な洗礼」/浮かぶか沈むかを見てみろ/「兄」と「妹」
空中にある架空の箱/〈声を聴くもの〉/耳を澄ませて、神のお告げを聴く

第二章 白川静『字統』と諸橋轍次『広漢和辞典』
「右」という字/「新」「薪」「親」/神様への祈りの祝詞を入れる器
「器」――白川静の説/他の字書、辞典の説/白川静の解釈に近い
原因は『広漢和辞典』/突然の変更/『大漢和辞典』のコンパクト版か?
『大漢和辞典』に従わず/「君」という字について
「????」「師」「追」「遣」「官」「館」「歸」(帰)/丘のかたち――白川静以外の説
神霊やどる祭肉/肉をたずさえ軍が征途に/体系性と一貫性
「夭」「笑」「咲」「妖」「殀」/「若」「諾」「匿」/『説文』も誤った解字/狂舞する巫女
呪術的解釈/姉妹編?/近時の甲骨金石学研究/知的財産の保護

第三章 白川静の弁証法的思考
否定者によって、止揚される/弁証法的思想家/?除道?の文字
中国の形而上学的思惟の創始者・荘子/道路における呪的行為
「道術」から「道徳」へ/転倒した死者/古代中国最高の思想「真」
「殺される王」/焚殺される巫祝/殷の末裔、司祭者の系譜/「手かせ」と「幸」
「批判について」/「くわだてる」と「企」/原始語の日本語、ニュアンス豊かな日本語
どんどん原稿がふくらんで/自他を包む中にあって、自己を区別

第四章 人間・白川静
お茶目で楽しい人/「修羅シュッシュッシュッ」/二・二六事件
小泉苳三との邂逅/戦後の〈民主化〉/「白川静伝説」と「孔子伝」/僕の日課なんだ
「漢字の体系」/子供たちに、漢字を教える先生たちに

第五章 ほんとうの碩学?白川静
「右」と「左」を合わせた文字/間違いの多い戦後の文字改革/「臭」と「嗅」の混在
何らの標準もなく/誤りを正統として生きる/漢字は「歴史の通路」
「許慎はスゴイよ!」/内藤湖南への深い尊敬/仕事も方法も独創
先生の頭を踏んで進んでいく/「東洋」について/同一の原初的な宗教、信仰
「東洋」と「西洋」/奇数の中国、偶数の日本/中国の「一」から「十」
九鬼周造『「いき」の構造』/「????」と「辰」/歸?の禮/真実の追究

あとがき


小山 鉄郎[コヤマ テツロウ]
著・文・その他

内容説明

古代世界に遊び、漢字の真の意味と成り立ちを追い求め、新たな文字体系を打ち立てた狂狷の人、白川静。二・二六事件の際に詠まれた短歌や様々なエピソードからその人物像に迫る一方、石牟礼道子、宮城谷昌光、村上春樹ら多くの作家への影響や、諸橋漢和辞典との比較を具体的な事例で概観する。

目次

第1章 白川静と文学者たち(宮城谷昌光の出世作『天空の舟 小説・伊尹伝』;栗田勇『一休 その破戒と風狂』 ほか)
第2章 白川静『字統』と諸橋轍次『広漢和辞典』(「右」という字;「新」「薪」「親」 ほか)
第3章 白川静の弁証法的思考(否定者によって、止揚される;弁証法的思想家 ほか)
第4章 人間・白川静(お茶目で楽しい人 ほか)
第5章 ほんとうの碩学、白川静(「右」と「左」を合わせた文字;間違いの多い戦後の文字改革 ほか)

著者等紹介

小山鉄郎[コヤマテツロウ]
1949年生まれ。一橋大学卒業、73年共同通信社入社。84年から文化部で文芸欄、生活欄などを担当。現在、同社編集委員兼論説委員。白川静に学んだ文字学の基礎を2003年より10年以上にわたり新聞に連載。その功績等により、13年度日本記者クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mikio

4
批判とは自他を区別することである。それは他者を媒介としてみずからをあらわすことであるが、自他の区別がはじめから明らかである場合、批判という行為は生まれない。批判とは、自他を包む全体のうちにあって、自己を区別することである。それは従って、他を媒介としながら、つねにみずからの批判の根拠を問うことであり、みずからを批判し形成する行為に外ならない。思想はそのようにして形成される。(白川静「孔子伝」) 2021/02/23

ペンギン伊予守

4
読んでくださいという他ないです。漢字の解説の部分は白川先生の著書を読めばいいので飛ばし読みで十分。作家に与えた影響の部分は小山氏にしか書けない面白さです。2016/12/17

もっち

2
白川静めちゃ面白い。自身の名前や、人の名前の漢字の意味など考えてみたくなる。例えば「顯」は日が元々「玉」を表し、下の紐は玉をぶら下げるもの。横の頁は頭に紐を巻いた祭礼に関わる人。彼らがそうして玉を持ち、「あらわれる」のを待つが神という。面白い…面白すぎて漢字の成り立ちを暗記してしまう笑2017/01/26

はな

1
中国文化と日本文化で共存し合ってる部分があるんだなと感じた!白川静はとても素晴らしい人であるということ、そのことを強く伝えようとする著者の気持ちがとてもよく伝わった。人間らしい温かさがあってほっこりしました。2018/09/15

yone

1
白川に教えを受けた新聞記者による入門的新書。とにかく筆者からの白川愛がよく伝わる。呪術的な解釈が多く紹介されて、漢字の成り立ちって結構怖いのだな。白川さんの本をもっと読みたいね。2017/04/30

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