出版社内容情報
日本企業の封建的な体質にメスを入れ続けてきた著者が改めて問う会社論の決定版。日本企業を覆う病根を指摘し、処方箋を指し示す。
はじめに
第一章 日本の経営者はなぜ無責任か
籾井のようなトップはどこにでもいる/ワンマンは張り子の虎
トヨタの封建的土壌/酒田の“角福戦争”/人間を機械に近づける発想
トヨタの福沢幸雄事件/トヨタによるミサワホーム乗っ取り/白昼堂々の「修正」
責任をとらずに済む日本の企業/生産と生活の遊離が公害を生んだ
経済ジャーナリズムの腐敗/うまくいったら上司の手柄、失敗したら部下の責任
独裁者への抵抗
第二章 企業教のマインドコントロール
松下幸之助という教祖/「経営の神様」の消費者無視/松下政経塾は「最大の欠陥商品」
社畜ならぬ“社霊”/朝礼での“集団催眠”/社宅という日本的風景
社宅における相互監視企業ぐるみ選挙/企業の社員研修と修養団/修養団とは何か
戦後の修養団を支えた企業/強いられた「自主性」/みそぎの日立/日立の前近代的体質「会社に民主主義はない」
第三章 ミドル残酷社会
会社は社員のエキスを吸い取る/「逆命利君」の精神を
アウシュヴィッツ収容所長の告白/「兵隊はモラルを判断しない」/過労死と自殺の間で
経営者、上司、労組が共犯者/三菱重工の「加用事件」/日経を内部告発した記者
エリート課長の反乱/出世欲の餓鬼道について/“怨歌”としての経済小説
私の経済小説家地図/「将」と「兵」のどちらに光をあてるか
第四章 ホワイト企業のブラック性
ブラックの尺度は労働条件だけではない/東京電力こそ最大のブラック企業
役人ではなく、厄人/勲章をもらうのは国に借りをつくること/関西電力の閉鎖体質
オリンパス問題を報道しないメディアの堕落/「よい会社」とは何か
テレビCMをやたら打つ企業は要注意/教訓を垂れるトップと離職率
「最後の総会屋」が獄中から送ってきた“遺書”
第五章 まともな経営者はどこにいるか
「和」を排した本田宗一郎/松下グループの変わり種/経団連を嫌った井深大
バブルに踊らなかった銀行頭取、武井正直/「企業は“混一色”でなければ」
小倉昌男と運輸省のケンカ/「お役所仕事の官業を食った男」
三澤千代治と山本幸男/ナマズの活用法/三澤の「社長=クズ箱」論
第六章 チェックシステムの不在
自分で自分を社長に選ぶ取締役会というしくみ/短く終わるのが至上命令の株主総会
電力会社に骨抜きにされたメディア/監査役の限界
労働史上に残る東電労組委員長の発言/「苦情こそ宝」と言った樋口廣太郎
欧米における市民の企業チェック/勲章拒否の経営者の系譜
おわりに
企業と企業人論の新古典50冊
本書に登場する企業一覧
佐高 信[サタカ マコト]
著・文・その他
内容説明
責任をとらずに済む経営者、社員を蝕むマインドコントロール、チェックシステムを果たせない労組、監査役…。「失われた二十年」を経て、日本企業は何が変わり、何が変わらないのか。企業社会の病根はどこにあるか。“ブラック企業”批判の元祖である論客が改めて問う日本企業、企業人論の決定版。
目次
第1章 日本の経営者はなぜ無責任か
第2章 企業教のマインドコントロール
第3章 ミドル残酷社会
第4章 ホワイト企業のブラック性
第5章 まともな経営者はどこにいるか
第6章 チェックシステムの不在
著者等紹介
佐高信[サタカマコト]
1945年山形県生まれ。評論家。慶應義塾大学法学部卒業。高校教師、経済誌編集長を経て執筆活動に入る。「週刊金曜日」編集委員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Satoshi
しびぞう
タイガ
oooともろー
siru
-
- 和書
- 闇の夜に (新装版)