出版社内容情報
尼、後家、他人の妾、女房の妹……どこの誰であろうと好きになったら恋文でアタック! 江戸期に書かれた「恋文の書き方本」はセックス指南書にして書翰文学でもあった。
内容説明
尼、後家、下女、他人の妾、女房の妹―それがどんな相手でも、恋をしたらいい仲になりたい。江戸期、そんなニーズに応える「恋文指南書(文例集)」があった。心を掴む詞、必ず色事ができる文の書き方、口説きテクの伝授、セックス指南まで、内容充実、それはまさに“恋のテキスト”だった。「恋文指南書」から読む江戸庶民の“恋文”文化。
目次
第1章 手紙というコミュニケーション・ツール(文字の学習;女子の教育 ほか)
第2章 初めての恋文(恋文の基本;嘘っぽい手紙 ほか)
第3章 恋文を送る相手さまざま(恋する人たち;他人の妾に送る文 ほか)
第4章 遊女の手紙(遊女の恋は金で買うもの;妄想をかきたてる?手紙を読む遊女の絵 ほか)
第5章 恋文の教養(恋の和歌は覚えるべきもの;恋の和歌の実例 ほか)
著者等紹介
綿抜豊昭[ワタヌキトヨアキ]
1958年東京都生まれ。中央大学大学院博士後期課程単位修得退学。博士(文学)。現在、筑波大学図書館情報メディア系教授。近年の研究対象は、日本の図書文化および地域文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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getsuki
3
いつの時代も口説きのテクニックはあまり変わらないなぁと思いながら読了。江戸時代の識字率が高かったと言われていますが、恋にも大いに役立っていたんですね……2015/03/19
ぽて子
2
かなり強引な女を落とす手紙テクにびっくりいつの時代も人間って変わらないものなんだなあ…あほすぎるwwあと意外に下方面の話多くてびっくり。いつの時代もry2014/07/03
たかひろ
1
恋文を書きたいと思っていたので、なかなか面白かったです。江戸時代に恋文による相手との駆け引きについて指南書があったってことがまず何よりも面白い。2025/04/06
yuzi
0
先生に言われたので買って読みました。「恋文」に焦点をあてながら、江戸の出版物から原文引いて紹介するスタイルで解説していく。口調なのですらすらって読めます。200年以上昔の恋愛指南書。いろんなラヴがあるんだねぇ。2015/05/19
小林洋介
0
p.14 明和六(1769)年に刊行された『女用智恵鑑宝織』には以下のようにある。女中は、幼きより、文書くこと男子と同じくして、習ひに怠るべからず。文字を知らざれば、古人の書き置ける書どもにむかひても、読む事あたはず。まことに盲人の壁にむかふがごとく、聖賢の著し置き給へることを見ざれば、物のよしあしをわきまへ知らずして――。2015/01/17
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