出版社内容情報
複数の人が次々に句を付けていくこの文芸の秘訣は、前句の世界になずまず、なるべく遠い句を付けること。教室で初心者学生とともに作る実践例により、面白くてスリリングな連句の世界に招待。
内容説明
連句のコツは、前の句に付けて別の世界をつくること。これがのみこめれば、ちょっと見ややこしいルールもすっきり腑に落ちる。
目次
さっそく脇句を―「教室で連句」の方法。
付けるということ―脇句講評。
五・七・五、七・七について―第三講評。
連句は文学だろうか?―4句め講評。
月の定座―「膝送り」と「出勝ち」、発句作者のこと。
恋の展開―季・恋・月・花のルール。
恋のテクニック案内―「出勝ち」連続で再挑戦。
グループに分かれて作る―連句の本当の楽しみはこれから。
花の定座―連句の術語いろいろ。
名残折に進む―グループ実作二回め。
時事句について―グループ実作三回め。
メールで連句―歌仙の完成。
補講―連句に関するブック・ガイド。
著者等紹介
深沢眞二[フカザワシンジ]
1960年山梨県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。文学博士(京都大学、2005年)。現在、和光大学教授。専攻、日本古典文学、とくに連歌・俳諧研究。1991年第1回柿衞賞(財団法人柿衞文庫)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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garyou
2
『おくのほそ道』を読んでいたら連句も一緒に掲載されていてこの本のことを思い出した。和光大学の講義で連句を教え学生に付けさせるさまを見ていると、「転じる」こと、目の前にある文章から離れた発想をことばにするむつかしさを感じる。だいたいそんなこと学校では教わってこないしね。でもできるようになったら楽しいだろうなあ。川本喜八郎の人形アニメーション『冬の日』を褒めているのに改めて気がついた。川本喜八郎は『冬の日』は連句としてなっていないとその筋の人たちに云われて懲りたという話だったけど、評価している人もいたのだ。2024/12/16
良さん
1
大学での連句の講義。歌仙(三十六句)を巻く実作を通して、連句の付け方、転じ方を学ぶ。こういうことを高校国語の授業でもやってみたいのだが、それだけに一年を費やすわけにはいかないので無理か。ただし、帯単元にしたり、学級日誌に組み込んだりする方法はあるか。 【心に残った言葉】連句は前句という条件を与えられた状況下での、想像力の競争です。「違ったことを付けることができた人が勝ち」になるゲームなのです。(まえがき)2015/01/01
kaoruko
1
初心者でもわかりやすい、連句入門書です。 連句、ことばを扱った遊びのひとつ。 ということは知ってはいましたが、いざ、どんな約束事があるのか、どのようにして進められていくのかとかは知らなかったので、この新書を見つけて、すぐに購入しました。 読み始めると、おもしろい、おもしろいすっかりはまってしまいました。 大学の講座を書にしてあることもあり、ほんとの1歩目から説明してくれます。 基本というか、とてもほかの人には聞けないなと思うような初歩の初歩を丁寧に説明してくれるので、わかりやすく読み進められました。 2013/10/08
圓哉(藤鷹圓哉)
0
ちょっと頑張ってやってみたい気、になる本2017/09/15
garyou
0
和光大学における講義をもとにした本。学生の俳号を見るだけでも結構楽しい。連句はひとりぢや楽しめないからなあ。あれか、一年後の自分に向けて発句を作ればいいのか。三十六年かかるよ。2013/08/29
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- 和書
- 完全電離気体の物理