出版社内容情報
フリードマンの「ショック療法」がイデオロギー化する過程を分析し、新自由主義が世界経済を席倦した50年を総括。経済ジェノサイドの果てに、経済学(者)が果たすべき社会的責任と使命とは何か。
内容説明
「ショック療法」の主唱者ミルトン・フリードマン―彼の経済理論は「人類のために最大の貢献」をしたとされ、一九七六年にノーベル経済学賞という栄誉が与えられた。だがそれは、最高評価に値する真の「発明」だったのだろうか。政治とメディアとの三つ巴で強引に推進された新自由主義的政策と、その帰結たる半世紀後の絶望的なまでに荒廃した世界状況を思うとき、そもそも経済学的権威とは何かと疑問を抱かずにはいられない。経済学の深い闇に鋭い批判的考察のメスを入れ、経済学者の果たすべき社会的責任と使命を問う。
目次
序章 経済学のオフリミッツ
第1章 何のための市場形成か―チリのクーデターと経済政策
第3章 社会的責任か、成長か―市場原理の例外としての企業
間奏 経済学の分岐点で
第3章 誰もそれを止められない―市場原理の例外としての貨幣
第4章 給料だけでは不十分?―所有者社会の夢と年金
終章 危機の時代にたたずむ
著者等紹介
中山智香子[ナカヤマチカコ]
1964年神奈川県生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授(グローバルスタディーズ)。ウィーン大学大学院経済学研究科博士後期課程修了(社会・経済学博士)。早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。専門は現代経済思想、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Francis
NO MORE MR.NICE GUY
sutekibito
乾良人(カムイ)
Hiroki Nishizumi