平凡社新書
はじめての江戸川柳―「なるほど」と「ニヤリ」を楽しむ

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  • サイズ 新書判/ページ数 247p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582856255
  • NDC分類 911.45
  • Cコード C0292

内容説明

人間の「ちょっといいところ」を巧みにとらえ、絶妙に表現したのが江戸川柳である。初々しい嫁や意地の悪い姑、気のいい道楽息子などに、「ニヤリ」としたり、「なるほど」と手を打ったり―。その楽しみは、江戸のことばや風俗、表現など、ちょっとした読み方を知ることで、大きく広がっていく。絶妙な「読み方指南」で、江戸の笑いがよみがえる。

目次

第1章 「江戸川柳」をご存じですか?
第2章 誰でもわかる面白い句
第3章 江戸川柳のスターたち
第4章 年中行事のなかの江戸っ子
第5章 江戸っ子の仕事ぶり
第6章 歴史と伝承を詠む―詠史句
第7章 江戸の別世界 吉原
第8章 破礼句「男女のこと」を笑い飛ばす
第9章 難句テスト30
第10章 江戸川柳について

著者等紹介

小栗清吾[オグリセイゴ]
1939年岐阜県生まれ。名古屋大学法学部卒業。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)勤務を経て、江戸川柳研究に専念。古川柳研究会会員。江戸川柳研究会事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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冬見

17
行事や仕事、歴史に伝承、男女のこと。江戸川柳は日常の様々なことをあれこれと面白おかしく切り取ってゆく。現代には残っていない江戸の当然・暗黙の了解、歴史や伝承、江戸当世のスタァたちの知識は、現代の私たちの多くは持ち合わせておらず、一度読んだだけでは意味を取れない句が多いのは確か。けれど、著者が言っているように、現代のわたしたちには調べて分かったときの面白さ・楽しさがある。当時の人と全く同じ楽しみ方ではないかもしれないけれど、これもまた一興。2018/10/03

ポメ子

6
川柳がどんなものか、どういうお約束があるかなど、知る事が出来て楽しかった。 江戸時代の人々の考え方、ユーモアなども垣間見れ、庶民の世界に触れられた気がする。 最終章には、川柳問題があり、どういう意味をあらわしているか、考えるのも楽しかった。国家老は、堅い人物で、江戸家老は、軽いとか、お見合いは、大抵水茶屋や芝居小屋などの約束事も学ぶ事ができた。2022/03/18

小心

3
「川柳」という言葉の由来、そして川柳という文芸がどういった流れで確立していったのかなど、よくわかって面白かった。姑は意地悪、息子は道楽者、などの約束事もわかっていると鑑賞がずっと楽ですね。百人一首や源氏物語に軍紀物、謡曲に歌舞伎などのいろんなセリフや情景が引用されてたりすることに感心した。柳多留も読んでみようと思う。2023/04/12

木倉兵馬

3
どこかで、江戸のジョークは今とは笑いどころが違うものもあったりするので注意しないといけない、ということを聞いていました。実際古川柳においてもその言葉が当てはまるようで、素直に分かるものもあれば前提知識が必要なものも多々。川柳の音読には少々手こずりました。しかしこの本は江戸の風俗や習慣、その時代の教養などの解説がついているので、ある程度川柳が持っていた味を蘇らせてくれています。個人的に好きだったのは(ブラックユーモアですが)「首くくり富の札など持って居る」です。2017/11/28

禿頭王

2
ちょっとした皮肉やユーモアを込めるお手軽な文芸「川柳」。しかし、江戸時代の川柳は当時の風俗や背景知識を理解しなければ、その風刺・ユーモアが読み取れません。この本は、実際の江戸川柳を取り上げて、その背景を解説しながら読み込まれた風刺・ユーモアを解説してくれます。江戸川柳が単なる言葉遊びではなく、「なるほど」=背景知識と「ニヤリ」=風刺・ユーモアで成り立つ文芸なのだと知ることができました。頭の体操に最適です。2020/01/12

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