内容説明
レヴィ=ストロースの壮大な思想は、安易で図式的な理解を拒むが、彼独特の「世界との接し方」を見ることで、構造主義と呼ばれる「ものの見方」にまで通底する、思想家の仕事の核心に肉薄する意欲作。百年を超える生涯を通じて、彼は何と闘ってきたのか。現代世界に生きることのモラル、もうひとつの豊かさの思考。
目次
序章 ひとつの長く豊かな人生
第1章 学生運動家レヴィ=ストロース―社会主義のモラルを求めて(「社会主義学生集団」事務局長;西欧の外へ)
第2章 批判的人類学の誕生―修業時代(ブラジルへ;ニューヨークで)
第3章 野生の思考へ向かって―模索の時代(神話研究への助走;ユネスコと野生の思考)
第4章 もうひとつの豊かさの思考―神話論理の森(神話の新世界の踏査;双子であることの不可能性)
著者等紹介
渡辺公三[ワタナベコウゾウ]
1949年東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了。博士(文学)。現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授、研究部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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