内容説明
寝たきりの母を持つ詩人は、死とはどういうものか知りたかった。他の人にあけすけに聞けない、「でも石牟礼さんなら」。これまで多くの苦しみと死を見つめてきた作家は、切実なことをぐさりと言われたような気がした。こうして十二月の穏やかな日、二人は語りはじめた。老いと病、介護・看護、家族の死、さらには『梁塵秘抄』。そして「いつかは浄土へ」という祈りに至る安らぎの対話。
目次
第1章 飢えと空襲の中で見たもの(パーキンソン症候群―読めなくなる、書けなくなる;声が出なくなるかもしれない ほか)
第2章 印象に残っている死とは(祖母の死;あの世は「良か所」 ほか)
第3章 それぞれの「願い」(『あやとりの記』―流々草花;お経はどこで習いましたか ほか)
第4章 いつかは浄土へ参るべき(『梁塵秘抄』を飛び飛びに読む;「我等も終には仏なり」 ほか)
著者等紹介
石牟礼道子[イシムレミチコ]
1927年熊本県生まれ。作家・詩人。『苦海浄土』(現・講談社文庫)で1970年に大宅壮一賞に選ばれるが受賞を辞退。73年マグサイサイ賞、93年『十六夜橋』(現・ちくま文庫)で紫式部文学賞、2001年度朝日賞、『はにかみの国 石牟礼道子全詩集』(石風社)で02年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞
伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955年東京都生まれ。詩人・作家。1999年『ラニーニャ』(新潮社)で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』(思潮社)で高見順賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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