出版社内容情報
続発する経済事件、蔓延する金儲け礼賛。日本経済はなぜここまで品位を失ったのか? その道筋を明らかにし、経済に品位を取り戻すための指針を大胆に提言する!
内容説明
金がなにより大事、金儲けこそが美徳、そのための“努力”が報われる社会を―。平成不況の末に日本がすがったのは、倫理を欠如させた拝金主義の道だった。しかし、資本主義はそもそも、たんなる“金儲け主義”だったのだろうか?資本主義のあるべき姿を示し、日本が取り戻すべき経済の品位をさぐる。
目次
第1章 品位を失った日本経済(二〇〇五年は日本の転換点;ものづくりからサービス経済へ ほか)
第2章 アメリカの金儲け万能主義(株主資本主義の成立;ネットバブルの形成と崩壊 ほか)
第3章 職業倫理と資本主義の精神(資本主義の成立;資本主義発展の果てに ほか)
第4章 ヨーロッパと日本の職業精神(ヨーロッパ経済のあり方;庶民にやさしいドイツ社会 ほか)
第5章 経済に品位を取り戻すには(品位ある経済システム;国家の使命と尊厳 ほか)
著者等紹介
相沢幸悦[アイザワコウエツ]
1950年秋田県生まれ。法政大学経済学部卒業、慶応義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。長崎大学教授などを経て、埼玉大学経済学部教授。経済学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Naota_t
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★3.1 『国家の品格』(2005)を筆頭に、一時期”品格”ブームが起こったと記憶しているが、本書もその類だと思う。ホリエモンや村上ファンド、郵政民営化などを論い、前半はありきたりだと思ったが、後半はアダムスミスやルソーなどの資本主義の原点から振り返るのは、ちょっと大胆だなと思った。最終章の品位を取り戻す対応策では、会計監査を国の責任で行う、携帯メールは原則禁止など、少し突飛なものも(時代のせいか?)。近年も”政治とカネ”問題で、厚顔無恥な答弁を繰り返す政治家は後を絶たない。また”品格”ブームが来るかも。2021/04/26
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