文春文庫<br> 仁義なき映画論

文春文庫
仁義なき映画論

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167578022
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0174

出版社内容情報

アカデミー賞受賞作品だろうと、某大監督作品だろうと容赦はしないでメッタ切斬り。これは映画監督北野武による映画鑑賞の手引書だ

内容説明

「夢」、「フィールド・オブ・ドリームス」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」…話題の洋画・邦画三十四作をメッタ斬り。アカデミー賞作品だろうと、有名監督だろうと関係なし。愛情あふれる毒舌批評は、痛快にして無比。これは自らもメガホンを握る映画監督北野武による、返り血を浴びることを恐れぬ映画鑑賞の手引きの書である。

目次

「あげまん」ってのはソープ嬢ぐらい 女に頼ってちゃ出世はできねえって―『あげまん』伊丹十三監督
「赤と黒のエクスタシー」つってもアラ探しのほうが陶酔しちゃうって―『天と地と』角川春樹監督
釣りがしたいからって亡命しちゃあソ連海軍がレッドな顔して怒るって―『レッド・オクトーバーを追え!』ジョン・マクティアナン監督
たとえSFX技術に大金かけてもアポロの月面着陸にはかなわないぜ―『クライシス2050』リチャード・C・サラフィアン監督
14対15の野球の試合見てるようでバカにゃピッタリのアクション物だ―『ダイ・ハード2』レニー・ハーリン監督
たけしって名の田舎のガキ大将使って涙の有情物語たぁ子供もシラケるぜ―『少年時代』篠田正浩監督
アングラ特有のパワーは感じても広東語の響きが肌に合わねえっての―『てなもんやコネクション』山本政志監督
インチキくさい浪人に憧れてるからパンツにコカイン隠しちゃうんだよ―『浪人街』黒木和雄監督
やたら長くてひどく退屈したなあ音楽抜きなら桑田ファンも逃げるぜ―『稲村ジェーン』桑田佳祐監督
偉そうに「名画だ」なんていう前にユダヤ人の歴史でも勉強しろっての―『ドライビング・ミス・デイジー』ブルース・ベレスフォード監督〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

御餅田 もちこ

6
ビートたけしというより監督・北野武としての感想。映画には様々な見方があることが示されている。結構毒舌だが、批判であって非難になっていないところが良い。見てみたい映画が増えた〜(笑)2014/09/17

sibafu

6
89年、90年頃に上映された映画の評論。たけしが二作目を撮ってから三作目を撮り始めた頃くらいまで。ほとんどの映画を毒舌でけなしているけど、その中でもたまに褒めている映画があって、観たくなる。意外と真面目に監督・北野武としても映画を語っていて、地頭がよさそうだし勉強家なんだなと見直す。最近の映画評論も読んでみたいな。そして、もうすこしたけしの映画を観てみようという気になった。思えば、たけしの本を読んだの初めてだった。2014/06/12

ぼっせぃー

5
『知識人がタレントや芸人と同じになっちゃったんだな。知識や意見を誰もいないところでひけらかすわけじゃなくて、やっぱり一般大衆に向かって何かをいっているんだよ。それで、自分のいうことを聞かねえのはバカヤローだ、なんていっている。でも、そうはいってもバカヤローに背を向かれると、やっぱり自分もバカについていかなきゃならない。連中の背中に向かっていろいろ詰りながらも、とにかく声の届く範囲の場所に近付いているんだよ。群れの動き方ひとつで自分のポジションが変化するから、それが一番の弱点というか、辛いところだね。 』2024/01/12

ZUSHIO

5
89年~90年の映画批評が中心なので、未だに観続けられる名作とDVDはおろかWikipediaにすら情報がないような映画まであって、改めて映画って玉石混淆だなと思う。 その枠外で入ってたフェリーニの『8 1/2』ではフェリーニを初めて観たって書いてあったけど、確実にその影響で、『監督ばんざい!』を撮ったのだと思う。 北野映画のディスコグラフィーとしては『3-4X10月』と『あの夏、いちばん静かな海』の間ごろの批評なので、監督として一番キレッキレの時だったと思う。 2023/03/04

Mr.NORI

5
これを読むとビートたけしの教養の深さが物凄いことがわかる。「ゴースト」、「トータル・リコール(旧作)」、「ニキータ」、「ワイルド・アット・ハート」などが高く評価されていた。これらの作品に限らず、今後映画を観る際は、作り手側からの視点も時々イメージするようにしたいと思った。2017/11/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/27782
  • ご注意事項

最近チェックした商品