内容説明
第一次世界大戦は、一方でロシアの革命を生み出し、また多くの青年たちの新たな思想・芸術運動を生み出した。レヴィ=ストロース、アンドレ・ブルトン、ジョルジュ・バタイユ、アンドレ・マルロー、ジャン=ポール・サルトル、シモーヌ・ヴェイユ。これらの思想家たちの若き日の知られざる結びつきと奮闘、右翼・左翼への政治的彷徨、相互批判・協力・乖離のドラマ。二十世紀後半に重要な役割を果たした思想家たちの、思想と行動の模索の時代を描いた壮大な精神史。
目次
第1章 囚われのアンドレ・マルロー(マルローという名の骨董商;アンコール遺跡とヨーロッパ人 ほか)
第2章 レヴィ=ストロースと「建設的革命」(若き日の肖像;サルトルとニザン ほか)
第3章 ブルトンとトロツキー、そしてナジャ(「シュルレアリスム第二宣言」まで;共産党ボリシェヴィキ化の背景 ほか)
第4章 バタイユと「民主的共産主義サークル」(ブルトンの非難とバタイユの反撃;バタイユという男 ほか)
第5章 政治セクトの季節(腐敗した政財界と右翼・左翼の攻撃;二月六日の流血事件と既存秩序の崩壊 ほか)
著者等紹介
桜井哲夫[サクライテツオ]
1949年足利市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、東京経済大学コミュニケーション学部教授。近・現代社会史、現代社会論専攻
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