平凡社新書<br> ワニと龍―恐竜になれなかった動物の話

平凡社新書
ワニと龍―恐竜になれなかった動物の話

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582850918
  • NDC分類 487.96
  • Cコード C0245

内容説明

伝説の動物「龍」とは何物だったのか。動物学や古生物学、考古学を駆使して、漢籍にたびたび登場するこの動物の正体が、古代の中国に生きていた巨大なワニであったことを解き明かす。架空と実在をつなぎながら、その食べ物や絶滅した恐竜との違い、人間との深くて微妙なかかわりなど、ワニのすべてを知る。ワニはちっとも恐くない。この魅力溢れる動物が好きになる本。

目次

第1章 龍は実在の動物だった(龍信仰の起源;龍が姿を消したわけ ほか)
第2章 恐竜にならなかった龍・ワニ(ワニのオスとメス;シイタケ問答 ほか)
第3章 ワニのかたち(クロコダイルとアリゲーター;失われた唇 ほか)
第4章 ワニの食卓(魅惑の唇;サラダは嫌い? ほか)
第5章 人との関わり(恐竜本なんて嘘ばかり;原始人の武器 ほか)

著者等紹介

青木良輔[アオキリョウスケ]
1954年神奈川県生まれ。日本大学農獣医学部水産学科卒業。ワニ類を中心にした爬虫両生類学が専門で、現生ワニの系統関係や機能形態に関する論文がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ようはん

19
中国における「龍」は中世期まで中華に生息していたマチカネワニという体長10メートルにもなる大型のワニがモデルという結論。気候変動で生息域が変化し西周時代に一挙に消えた事が龍の神聖化を生み、中華に再び現れた際に「蛟」、「鰐」と漢字の表記を変えた考察も面白い。2023/02/16

フク

16
#読了 古代中国で龍や蛟と呼ばれていたものが実はワニであるとして、史料や漢字の成り立ちまで当たるアプローチが非常に面白かった。 漢の武帝がワニ飼っていたときのエピソードをもっと知りたい。武帝紀に書いてるかな。 図書館2023/05/05

佐倉

8
図書館本。Twitterで流れてきたのをきっかけに読み始め。龍、蛟は伝説の生物とされているが、実はマチカネワニという絶滅した実在の生物ではないか?という非常に興味深い説。春秋左氏伝や史記の夏本紀には皇帝が龍を飼ったり食べたりする話があること、また花粉などから推測される気候の変化によってマチカネワニの生活領域が変わり、姿を消したことが龍を伝説上の生き物に変えたのではないか、という。蛟、鰐の字は神格化されたマチカネワニと差違を表したり、劉邦が龍の子という伝説に忖度して作られたのではないか…と本当に面白い。2023/02/20

ソルト佐藤

6
みんなの気になるワニと龍、それも恐竜との関係の話。第一章でほとんど終わった。あとはワニの話(笑 まあ、作者専門はワニのようですし。ただ、作者は理系ですが、文献や考古学、文字学と、広範囲な知識にはすごい。あと、時々でてくる作者のエッセイ的な部分はいるのか? 作者の幼少の頃の話や、東大一直線のこのギャグはがきデカのパクリではないかという情報はいるのか(笑 作者は、近くにいたら、話長そうである(笑2020/07/18

のみ

3
本筋と全く関係ないが「顔にも訛りがある」と言われる理由の一つに方言によって発話で使用する筋肉の部位が違うため、顔の造形の過程で似通ったようになるからではないか?という考察に目から鱗だった。秋田美人とかでも、美しいと感じられる顔のパーツが同じようにある人が多いからその地域は美人が多い、となるのかもしれない。2023/02/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/53072
  • ご注意事項

最近チェックした商品