内容説明
「歴史が浅い国」といわれるアメリカに、古のミステリーとファンタジーを訪ねてみよう。岩絵に遊ぶ笛吹き男、太陽と星の運行を見守る窓、全長410メートルにおよぶエメラルドのヘビ…。大地に残された数々の不思議から、ネイティブアメリカンの世界観、人生観が見えてくる。遺跡という「空っぽ」の場所から始まる、北米大陸、インディアンの心への旅。
目次
前篇 神話を生きる―アナサジの足跡を辿る(放浪する人々;チャコ;続・放浪する人々;ビーンダンス ほか)
後篇 死と再生の印―点在するマウンドを訪ねて(隆起する図形;エメラルドの蛇;カホキア;ナチェス ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
26
物心がついた頃からネイティヴアメリカンの方々の世界観が好きだ。積み重ね伝え続けてきた人生観が好きだ。そんな彼らが生命を育み続けてきた北米大陸の紀行文。ほんの少しだけ時代を遡れば世界には精霊が満ちていた。アニミズム的な世界観の中では人間は自然の一部として存在し、大いなる精霊に抱かれて生きて死んでいった。ホモサピエンスとして世界には自分(たち)だけしかいないという孤独を感じることもなかったんじゃないかなあと憧れる。いつか彼の地に行ってみたいという思いが強くなりました。2019/09/05
つばな
3
紀行文はテーマがあると断然おもしろい。古本屋で手にとって買ってみたのだがなかなかの当たりでした。インディアンの人たちのインタビューも非常に良かった。やはりマンキンファンとしてはメサヴェルデは行ってみたいなー2010/11/21
ちょろちょろ鼠
0
古本屋でなんとなく手に取ってみた本。今更ながらインディアンって、いろんな人たちがいるのね。アメリカの地理感覚が全然ないのと、言葉に馴染みがないのはしょうがないな。もっと知りたいなぁと思ったからよい本。あと、ブルース・チャトウィンの「ソングライン」を読み直したくなった。あれはオーストラリアの話だけど。2022/01/14