出版社内容情報
「穏健」だとされてきた世界最大のイスラーム教国インドネシアでも、テロ事件や政治化の動きがある。果たしてインドネシアのイスラームは「過激化」しているのだろうか。
★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。
内容説明
アメリカでの同時多発テロ事件から1年後の2002年10月12日、バリ島で大規模なテロ事件が起こり、インドネシア社会を震撼させた。インドネシアは世界最大のイスラーム教徒を抱える国家であるが、インドネシアのイスラームは比較的「穏健」だとされてきたからである。しかし、1970年代以降の世界的なイスラーム復興とイスラーム主義の潮流のなかで、インドネシアでもイスラームと国家、イスラームと社会との関係がさまざまな政治・社会問題として問われるようになってきている。果たして、インドネシアのイスラームはどこへ向かおうとしているのだろうか。
目次
序章 バリ事件後の地点から
第1章 暴力とイスラーム―バリ事件とは何だったのか
第2章 民主化と「穏健」なイスラーム主義―学生の宗教運動と正義党の台頭
第3章 左翼思想と伝統の再構築―ナフダトゥル・ウラマーとイスラーム左派
第4章 ポップなイスラーム―イスラーム的「商品」と都市中間層
終章 イスラームと政治
著者等紹介
見市建[ミイチケン]
1973年千葉県生まれ。2002年神戸大学大学院国際協力研究科博士課程修了。同年、博士論文で第1回井植記念アジア太平洋研究奨励賞受賞。現在、日本学術振興会特別研究員として京都大学東南アジア研究所に所属。専門は政治学、地域研究
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