内容説明
賭博は、たび重なる禁令をくぐりぬけ、連綿と続けられてきた。それぞれの時代に、人々はどのような賭博に興じたのか。著者は、和歌・日記・文学作品・犯罪記録等々、厖大な資料を博捜し、いつの時代も社会の表面にほとんど出てこない賭博の実態を丹念に跡づけてゆく。そして、古代・中世・近世・近代・現代の日本に特徴的な賭博、あるいはそれらがひきおこす社会状況を抽出し、それぞれの時代の社会や文化と賭博の密接な関わりを浮き彫りにしてゆく。
目次
第1章 賭博の善悪―現代人の賭博観
第2章 娯楽としての賭博―古代の賭博
第3章 教養としての賭博―中世の賭博
第4章 社交としての賭博
第5章 治安問題と博徒
第6章 賭博と風俗矯正―近代の賭博
第7章 賭博の未来―現代の賭博