出版社内容情報
人と動物の間で重ねられてきた愛憎相半ばする魂の交歓や?き出しの命との対決を、作家の視線から物語ったアンソロジー。混迷の時代を生きる今こそ磨きたい、野生の直観力。
内容説明
29名の作家による、動物をめぐる物語。「生きる、に触れる」作家が見つめた生命のダイナミズム。珠玉の動物エッセイ集。
目次
自然とともに(カナリア;モモンガア;犬橇の持ち主となる;キノコをさがしに行ってクマにおこられた話;ウシの口がせ;マタギと野生動物たち―昔話採集(抄)
オオカミのこと)
わたしの友だち(犬;褒め上手の効用;馬と私;悪魔と黒猫;犬のわる口;類人猿;庭にくる鳥)
動物がいる風景(燕の母さん;馬の生首が頭蓋骨に変わるまで;黒い牝牛;鴉男;もし鳥だったなら;あざらし;犬;鴉)
けもののはなし(タヌキの交通事故;動物;動物園をおそう悲劇;子猫;熊が悪人を救いし話;裏藪の生き物たち;パルテノンのフリーズに寄せて)
著者等紹介
野村麻里[ノムラマリ]
ライター・編集者。1965年東京生まれ
伊谷純一郎[イタニジュンイチロウ]
1926~2001年。霊長類・人類学者。鳥取市生まれ。幼い頃からの動物好きが高じて学者の道へ。京都大学で今西錦司に師事する。日本モンキーセンター研究員、アフリカ地域研究センターのセンター長を務め、日本のサル学に大きく貢献した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だのん
18
人間もけものの一種だろうけれど、大自然に生きているけものたちには敵わないなと圧倒されました。植物や鳥たちの様子で季節を感じる心の余裕を持って暮らしていきたいです。2024/10/28
こけこ
2
けものが出てくる話って、けっこうあるのだなと思った。けものは、つきつめたら「生きること」「死ぬこと」の物語。2024/11/15
スローリーダー
2
人間と動物(けもの)の関係を一般論では無く、個性的な生き方や考え方を持った作家とけものとの私的関係を並べているところが興味深い。吉屋信子と競走馬との長い因縁、猫の神秘性に恋する森茉莉、田中小実昌は犬猫のヒエラルキーの下位を甘受する。戦時中毒殺される動物園の動物の悲劇を澤田喜子が語り、子猫たちの行く末を寺田寅彦が案じ、熊と人間とどちらが情深いか南方熊楠が例え話を繰り出す。何れも初めて読む深イイエッセイだ。野添憲治の話は民俗学的にも素晴らしい記録だ。2024/10/01
月華
2
図書館 最後に、解説と出典、著者略歴が書かれていました。2024/05/06
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