出版社内容情報
樹木、花、鳥、精霊、子ども……この10年、描いた作品に、見ることの楽しさ、生命のふしぎを伝える掌編をそえた、心が歓ぶ一冊。
いせ ひでこ[イセ ヒデコ]
著・文・その他
内容説明
陽だまり、46億年の時計、春の路、ヤドリギ、緑陰の部屋、蝶の谷…10年にわたって描きつないだ絵。プラタナス、如月、獺祭書店、終わらなかった夏休み、2歳のあなたへ…こころにうかんだ20のものがたり。旅する絵描きのいま。
目次
地層
46億年の時計
プラタナス
大きな木のような人
スミレの色
ヤマザクラの灯
切り株
森の歌
明るい森で
森の秘密〔ほか〕
著者等紹介
いせひでこ[イセヒデコ]
画家、絵本作家。1949年生まれ。13歳まで北海道で育つ。東京藝術大学卒業。創作童話『マキちゃんのえにっき』で野間児童文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
113
いせさんの絵本を最近よく読んで(眺めて)います。この絵本は筋らしいものはなく一つ一つの絵に文章がつづられていて絵手紙のような感じも受けます。題名は蝶がおさめられていますが大半は植物の時たま子供や妖精のような人物も出てきたりします。最後に蝶の乱舞も見られますが。2020/01/09
MI
90
いせさんの絵本のつながりを木と生き物で繋いだ作品。見えない蝶は蝶は羽化して、サナギになって幼虫になって蝶になる。そしていせさんの作品も一つの作品から、少しずつ連なって次、次に繋がっていく。見えない蝶がそこに見えるようになるまで、絵描きの旅は終わらない。この作品を読んでいろんなものが関係し合い、繋がっていくなと思った。2023/07/27
kanegon69@凍結中
87
これは絵本というより画集と言った方がいいかもしれない!無茶苦茶美しい絵の数々!いせさんらしい柔らかなタッチの鮮やかな水彩画で、木を中心に、様々なショットが切り出されている。俳句誌の表紙と知り、なぁるほどと唸る季節感のある絵もあれば、可愛い赤ちゃんや蝶、くまさん、子供たちも出てくる。表紙を飾る一枚だから、絵本のようにストーリーの場面ごとに絵があるわけではないが、一枚一枚がそれだけで立派なストーリーを物語っている。実に心に染み入る素敵な絵の数々!ため息をつきながらウットリ眺め、今日も疲れを癒している自分がいる2019/11/27
Smileえっちゃん
67
いせひでこさんの絵本は本当に素敵です。絵本というより、画集を見ているようです。一枚一枚が清々しくて、自然の命の輝きを感じられます。透明水彩画の濃淡の筆遣い、ず~っと眺めていたいです。浜辺に横たわっていた一本のクロマツ。いせさんが何度も足を運ばれ、スケッチを続けておられたクロマツが復興のため、撤去されたのですね。どんなお気持ちだったのかと思われます。2020/02/16
tenori
58
いせひでこさんによる大人向けの絵本。そもそもが俳句誌の表紙絵として描かれたもので、柔らかく微細なタッチの水彩画に添えられたエッセイとともに、自然の移ろいや小さな者にも宿る生命の尊さ、あるいは目には見えにくいものに対する想像力を喚起させられる。蟻の巣の先ををどこまでも追いかけたら地球の裏側までたどり着くのではないか。そんなことを無垢に思った童心に帰るのも、たまには悪くない。2022/03/14
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