出版社内容情報
1950~60年代に北京の胡同で生まれ育った著者が、記憶に残る家族や知友、場所をあざやかに回想し、小さな歴史のように織りあげた書物。もの静かだけれども、よくとおる独特な声。
内容説明
1950~60年代に胡同で生まれ育った車椅子の哲人が、記憶に残る家族や知友、場所をあざやかに回想し、ひろびろとした言葉づかいで織りあげた無類の書。失われた胡同の情景と時間が、もの静かだがよくとおるユニークな声で、今よみがえる。
目次
第1部(“そっと去る”と“そっと来る”;消えた鐘の音;私の幼稚園;二姥姥;人形の空白;反逆者;故郷;廟の思い出;九階建てビル)
第2部(重病のとき;八子;映画を見たころ;珊珊;小恒;海棠の老木;孫姨と梅娘;Mの物語;B先生;荘子;たとえばロックと、“書く”こと;地壇を想う)
著者等紹介
史鉄生[シーティエション]
1951年中国北京市生まれ。小説家、散文作家。文化大革命中に脊髄多発性硬化症を患い、以後車椅子の生活を送る。作品に、『病隙砕筆』(散文集、華語文学伝媒大賞、魯迅文学賞、老舎散文賞受賞)、ほか多数。2010年歿
栗山千香子[クリヤマチカコ]
1958年栃木県鹿沼市生まれ。一橋大学大学院社会学研究科(地域研究専攻)博士後期課程満期退学。中国現代文学専攻。中央大学法学部教授。中国現代文学翻訳会代表。翻訳に、史鉄生の小説・散文のほか、北島、遅子建、蒋韻、徐坤、述平の小説などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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