内容説明
「ぴぴぴ」「ぴぴぴ」「かあさん、かあさーん」キジのかあさんとひなたちが山火事のなかをにげまどいます…。『こいぬのうんち』で深い感動を呼んだ韓国を代表する童話作家が最後につづった、心うつ母と子の物語。
著者等紹介
クォンジョンセン[クォンジョンセン]
1937年、日本・東京都生まれ。1946年、韓国に帰国。母方の実家に身を寄せたもののそこにも長居はできず、各地を転々と放浪し、1956年に罹病した結核は、彼を生涯苦しめた。1967年に帰郷後、1968年から1982年まで一直教会の鐘つきとして過ごす。その教会の小さな部屋で童話を書き、子どもたちにも出会ったという。1969年、月刊「キリスト教教育」の第1回キリスト教児童文学賞懸賞に『こいぬのうんち』(邦訳、平凡社)が当選し、童話作家として活動を始める
キムセヒョン[キムセヒョン]
1963年、韓国・忠清南道生まれ。慶煕大学校美術教育科を卒業後、高校の美術教師を経て、絵画制作に専念。1999年、パン・ジョンファンの『万年シャツ』の絵本化を手がけ、絵本作家の道に進む。2004年、第4回韓国出版美術賞を受賞。2009年、ボローニャ国際児童図書展主賓国原画展示作家の一人に選ばれた
ピョンキジャ[ピョンキジャ]
1940年生まれ。在日朝鮮人2世。創作童話「春姫という名前の赤ちゃん」で第6回ニッサン童話と絵本のグランプリ、童話の部優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Maiラピ
22
お勧めです♪今年読んだ絵本の中で一番かな。。。2007年に亡くなったクォン・ジョンセンさんの遺作。母が子を思う心、涙が出ました。そしてキム・セヒョンさんの絵には魅了されました。パクおじさんがキジに出遭うシーン。目を引いたのは炭になったキジがカラフルに彩られていることです。ひなたちの目にはそう映るのでしょう。そしてクローバーの葉っぱがいつしか十字架に見えてきます。最後の言葉は心打ちます。。。何度読んでも(;_:)2011/10/04
いっちゃん
10
表紙ののんびりした感じとは違って、お母さんが命を懸けてこどもたちを守る話だった。同じ母として、その気持ちに共感できるし、その勇気に敬意を払いたい。2017/01/26
がる
9
言葉がみつかりません。文も絵もとっても良い絵本です。お薦めです。2011/10/09
遠い日
7
クォン・ジョンセンの物語はなぜこんなに切ないのだろう。山火事から9羽のひなを守り抜いた母親キジ。その深くて強い愛が、死んだ後もひなたちを守ることとなる。母と子の絆が胸を締めつける。訳者あとがきを読むとまた、ストーリーに被せられた深い読み方ができて、一層の感動が再び押し寄せる。2013/05/22
うっきー
6
普段ユーモアのある絵本ばかりを借りているので、たまには親子愛の絵本もよかったです。 2015/05/26




