内容説明
列強の思惑渦巻くアジア、富国強兵、欧化を急ぐ明治日本において、知性の真の道とは?日清戦争前後、露伴は、何故多くの“少年文学”を書き、何を訴えたか。露伴文学の人権・国家・文明観を浮き彫りにし、その非戦の論理を照射する、露伴研究最前線による衝撃の論考。
目次
第1章 “少年文学”とは何か
第2章 『鉄之鍛』を読む―小説と人権
第3章 『二宮尊徳翁』を読む―個人と国家
第4章 『真西遊記』を読む―日本と文明
第5章 “非戦”の思想―『宝の蔵』
第6章 日清戦争に抗する―『問ふことの価値』『憤ることの価値』『文明の庫』『冒険』
第7章 “少年文学”の黄昏―『滑稽御手製未来記』他
第8章 露伴と戦争
著者等紹介
関谷博[セキヤヒロシ]
1958年生まれ。学習院大学大学院博士課程中退。現在、藤女子大学教授。日本近代文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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