ホラー・ドラコニア少女小説集成
淫蕩学校

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  • サイズ B6判/ページ数 123p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582832075
  • NDC分類 953
  • Cコード C0093

内容説明

最悪のマッド教授陣による、究極の変態小説。現代アートで読む渋沢龍彦第3弾。

著者等紹介

サド,マルキ・ド[サド,マルキド][Sade,Donatien Alphonse Francois de]
1740‐1814。フランスの小説家。通称マルキ・ド・サド(サド侯爵)。ペトラルカの愛人ラウラを家系にもつ名家の出。司法官の娘と結婚したが、乞食女鞭打事件、ボンボン事件などのスキャンダルを起こし投獄、生涯の三分の一を獄中で過ごすことになる。大革命とともに釈放されるが、反革命の嫌疑でふたたび下獄、さらにナポレオン体制下に筆禍を招き、死ぬまでシャラントン精神病院に監禁された。作品の多くは獄中や精神病院内で執筆された。遺言状には「自分の名を永遠に世人の記憶から抹殺せよ」とあった。長く黙殺されていたサドの思想的文学的価値は、19世紀末のドイツの精神医学者や、20世紀のアポリネールをはじめとする詩人たちの努力によって復権され、禁書とされていた著作もいまでは自由に読め、古典の扱いを受けるようなった

渋沢龍彦[シブサワタツヒコ]
1928(昭和3)年、東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。サドをはじめとするヨーロッパ暗黒・異端文学研究の第一人者。政治の季節といわれた60年代に、『神聖受胎』『毒薬の手帖』『夢の宇宙誌』などの著作で、文学・芸術の視点から脱マルクス的思想を送り出し、当時の左翼的土壌に激震を起こす。59年に翻訳したサドの『悪徳の栄え』が猥褻書とされ発禁処分(60年)となる。当時の作家・文化人を巻きこむ「サド裁判」が起きるが、69年、最高裁で有罪判決が確定する。その後もシュルレアリズム、オカルティズム、エロティシズムなどに関するエッセイや、西欧古代・中世を中心にした斬新な美術・文学評論をつぎつぎと発表、三島由紀夫など同時代の作家に強烈な刺戟と影響をあたえた。80年代以降は日本の古典によった独自の幻想文学世界を確立、『唐草物語』(泉鏡花文学賞)、『うつろ舟』、『高丘親王航海記』(読売文学賞)などの傑作を生む。1987年、咽頭ガンで急逝
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

181
ドラコニアの第3巻。今回は、サドの『閨房哲学』から抄訳されたもの。もとの『閨房哲学』が未読なので何とも言いかねるのだが、スイスの僻遠の地にあるというデュルセ公爵の城の中で繰り広げられる淫蕩の数々が描かれるのかと思いきや、本書ではその準備篇から、公爵による開幕の挨拶までで終わってしまう。この後に本編が続くものやら、あるいはそれは読者の想像力に委ねられるのかはわからない。元版を読むしかないだろう。なお、ここでの舞台装置は、レアージュの『O嬢の物語』を髣髴とさせるもの。また、町田久美の絵は私の趣味には合わない。2015/02/01

YM

64
読もうかどうしようか迷ってるサド『ソドム120日』の序章ということで試し読み。ホラー・ドラコニア少女小説集成は、イラストも楽しみ。今回の町田久美さんもなかなかの気持ち悪さでニヤリ。相変わらずこのシリーズの編集やってる人のセンスいいなあ。序章でしっかり引き込まれた。放蕩学校って設定がポップよなあ。先生狂ってんもんなあ。やっぱり正月はソドムいくかな。2014/12/15

二戸・カルピンチョ

18
サド、初めまして。汚いものとか醜悪なものとか残虐なものとか。悪くないけど、ポップなものとの組み合わせは、うーん…て感じ。2022/11/12

夜間飛行

17
サドの小説なんか、どこが面白いんだろう? という向きには本書を推薦したい。人の情欲を昆虫採集よろしく展示してみようという発想なのだが、語り手の四人の女性の紹介で、必ずお尻の品評をしているのが楽しい。デュクロは見事なぽってりした尻、シャンヴィルは擦りへり強ばっているがこの部分は処女。ふとっちょのラ・マルチーヌは栽尾の常習犯。ラ・デグランジュはどんな巨大な得手吉でも受け入れ可能だという。「栽尾」「得手吉」など、私は最初からぴんときたが、挿絵を描いた町田久美さんは一つ一つ辞書を調べ、結局見つからなかったそうだ。2013/06/27

藤月はな(灯れ松明の火)

15
倉敷の大原美術館で恩田陸さんの「唐草文様」のイラストを担当した町田久美さんの絵も展示してたので読みました。淫猥な戯れの期間への選別と準備である序章ともいえる作品。押絵が処女帯、手淫などのモチーフを秘めているのがなんともエロティック。2012/09/05

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