植草甚一コラージュ日記〈1〉東京1976

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784582831863
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

『植草甚一スクラップ・ブック(全41巻)』月報のペン描き日記“東京編”が待望の1冊に!J・J氏はことば遣いの魔術師だったのかも知れない。1976年、全集『スクラップ・ブック』の刊行にあわせ、別刷りで添えられた月報には、街と本と人を訪ね、歩き回ったJ・J氏の日常が、端正なペン文字で綴られていた。

目次

1月1日~7日
1月8日~14日
1月15日~21日
1月22日~26日
1月27日~2月3日
2月4日~18日
2月19日~25日
2月26日~3月7日
3月8日~16日
3月17日~27日〔ほか〕

著者等紹介

植草甚一[ウエクサジンイチ]
1908年、東京日本橋生まれ。早稲田大学建築学科中退。東宝勤務を経て、評論・翻訳・執筆を行なう。映画・音楽・ミステリーなど幅広い分野を対象とし、『植草甚一スクラップ・ブック』(全41巻、晶文社刊)をはじめとした多数の著作を刊行。1979年死去

瀬戸俊一[セトシュンイチ]
1947年、横浜生まれ。上智大学卒業。71年より80年まで晶文社に勤務。現在、フリーランスの編集者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユメ

38
人の手書き文字を見るのが好きだ。その人にしか書けない字というのがあって、筆跡から個性が発露しているのを感じるのが面白い。そんな私にとって、この『植草甚一コラージュ日記』は至高の一冊であった。J・J氏こと植草甚一氏の手書き日記からは、彼が日々を生きた痕跡が伝わってくる。私は生前のJ・J氏を知らない。しかし、彼の一日一日表情が異なるペン字を追っていると、ジャズとミステリが好きで、散歩に出かけては面白いことを探したおじさんの姿が自然と見えてくる。J・J氏の字とそこからうかがえる人物に、私はすごく親しみを覚えた。2016/12/30

踊る猫

28
極めて勤勉に、ひたむきに読書と音楽、映画と執筆に明け暮れた記録が綴られる。自分の恥となるようなこと、あるいは読んでいて反吐が出そうになるような露悪的なことは書かれていない。人に公開することを前提とした日記だから当たり前のことなのだが、それでもここまでストイックで上品に、なんの変哲もない日常が綴られるとその凄味に言葉を失う。手書きの文字の丁寧さも、日々を疎かに過ごしたりせず独自の美学を貫いて生きて来たJ.J.ならではのこだわりを感じる。さほど期待しなかったのだけれど(失礼!)、読んで良かったと心底思わされた2019/11/10

marua

3
再読。数年に一度はこの書き文字が見たくなって開く。今回もまた新しい発見。76年にアボカドを食べている(しかも表記が正確!)、あのテントウムシのレコードプレイヤーを使っていた、などなど。万年筆をたくさん持ってて気分によって使い分ける。インクの色はどんな色だったんだろう。ブルーブラックだったらいいな、なんてことを思いながら76年の東京を想像する。今日日の文具ブームと溢れる文房具たちを見たら、JJ氏はどんなことを思うのかなぁ。2023/12/21

あゆころ

2
口座の収支や食べたものや好きなペンや買った本や、そんなものを不思議に味のある手書き文字で眺める。登場するのは著名人ばかりだけど、買い物と本とレコードと甘いもの狂のおじさんの日記。気になったブログを一気読みするのが好きなので、これも好きじゃないわけなかった。2018/06/29

kuu

2
愉快だ。本を買うのはもちろん、アクセサリーや目についてたものを買い求める感覚がスタイリッシュだ。散歩に出て来たバスに乗って、終点で初めての路線に乗ったりする好奇心。或る朝、原稿が一気に書けたりする頭の中に蓄積されたデータ量。クールすぎる。第2巻もよみたい。文字もまたユニーク。2015/06/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/406427
  • ご注意事項

最近チェックした商品