内容説明
人とのつながりを避け、自分だけの世界にひきこもっている少年エリック。でも、ある日、ほんの小さなできごとをきっかけに、心の扉が少しずつ、開きはじめます。だれかと心がつながっているって、幸せなことなんだ。生きるって、本当は楽しくてすてきなことなんだ。イギリスの人気作家アンソニー・ブラウンが、魅力的な絵で生き生きと伝えてくれます。
著者等紹介
ブラウン，アンソニー［ブラウン，アンソニー］［Ｂｒｏｗｎｅ，Ａｎｔｈｏｎｙ］
１９４６年、イギリス生まれ。イギリスを代表する絵本作家。独特のシュールな感性とリアルな筆致で心の内側を丁寧に描きだし、高い評価を得ている。１９８３年の『すきですゴリラ』（あかね書房）と１９９２年の『ＺＯＯ』（未訳）でケイト・グリナウェイ賞を２回受賞。２０００年には、児童文学のノーベル賞といわれる国際アンデルセン賞を受賞
ストラウス，グエン［ストラウス，グエン］［Ｓｔｒａｕｓｓ，Ｇｗｅｎ］
１９６３年、ハイチ生まれ。詩人であり、短編小説も手がける。獣医の父と政治家の母のもとに生まれ、少女時代から世界各地を転々とした。１９８５年には、平安朝の女流歌人について研究するため、京都に滞在した
灰島かり［ハイジマカリ］
国際基督教大学卒。コピーライターを経て、イギリスのローハンプトン大学院で児童文学を学ぶ。子どもの本を中心に英文学の翻訳、研究に携わる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
30
アンソニー・ブラウンの独特の世界観には、いつも足元をすくわれるような気持ちになるんですけど、気づけば娘さんもこの人の絵本を好んで手に取るようになっていて興味深い。一人で先に読んでいたようで、読み終わって何回も母がこの本についてどう思うか聞いてきて興味深かった。母はね、こういう子だったんだよ。2018/11/26
小夜風
21
【図書館】アンソニー･ブラウンさんの絵が素敵。大人しい子って心の中は凄くお喋りなのかも…。でもエリックが部屋で暴れるくらい不機嫌になってる理由がよく判らなかったな～。2014/11/25
ケニオミ
16
あんなポーズで空を飛べたらどんなに爽快だろうと思って手に取った絵本です。僕の周りにはいつもシミ―がいるので、僕は何にも話す必要がないんだよ。シミーが僕の代わりに話してくれるから。でもシミーは他の人には見えないんだよね。そう思っていた男の子が、ある日知り合いの女の子と話すようになり、いつの間にかシミーがいなくなってしまった。閉じた心の扉を少しずつ開けて、外に飛び出して行った男の子の話です。お薦めの絵本です。2017/09/21
おはなし会 芽ぶっく
15
主人公エリックの心の世界。４つの扉が徐々に開いていくのはエリックの心、画面の黒い枠は心の闇。オウムは喋りの象徴、エリックとマーシャのおしゃべりは黒い枠が無くなっていてたくさんのオウムが登場。ラストは衣装だけのナイトシミー、別れを告げている。2021/07/12
ochatomo
12
イギリス絵本 原題“THE NIGHT SHIMMY” アンソニー・ブラウン氏のくっきりと鮮やかな絵 人付き合いが苦手な子どもを助けてくれる隠れた存在が「アルド」を思い出した 副題はちょっと違うのでは？ 元本1991年 2002刊2019/01/28
