祥伝社文庫<br> アーモンド

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アーモンド

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  • サイズ 文庫判/ページ数 296p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784396350604
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0197

出版社内容情報

2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位
扁桃体が小さく〝感情〟がわからないユンジェ。
怪物と呼ばれた少年が愛によって生まれ変わるまで――。
日韓累計150万部のベストセラー、待望の文庫化!

扁桃体が小さく、怒りや恐怖を感じることができない16歳の高校生、ユンジェ。祖母から「かわいい怪物」と呼ばれた彼は、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、黙ってその光景を見つめているだけだった。事件によって一人ぼっちになった彼の前に現れたのは、もう一人の“怪物”ゴニ。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく――。

内容説明

扁桃体が小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。祖母から「かわいい怪物」と呼ばれた彼は、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、黙ってその光景を見つめているだけだった。事件によって一人ぼっちになった彼の前に現れたのは、もう一人の“怪物”ゴニ。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく―。2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位。

著者等紹介

ソンウォンピョン[ソンウォンピョン]
ソウル生まれ。西江大学校で社会学と哲学を学ぶ。韓国映画アカデミー映画科で映画演出を専攻。2001年、「シネ21」映画評論賞受賞。初の長編小説『アーモンド』でチャンビ青少年文学賞を受賞し、2017年文壇デビュー。日本の本屋大賞翻訳小説部門にて、『アーモンド』『三十の反撃』(ともに祥伝社)で史上初、二度の第一位に輝いた

矢島暁子[ヤジマアキコ]
学習院大学卒業。高麗大学校大学院国語国文科修士課程で国語学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅら

205
友情がすごくいい話。お互い分かり合えないはずの人だったのにわからないからこそ、わかりたいと思っていった、それってお互い「怪物」として異端児扱いされてたから興味がわいていったんだろうな。正反対なのに友達になれるのは、やっぱ「気になる」という愛情だったかな。誰かに気にしてもらえるっていいことだ。それが憎むほうじゃなく愛になるなら、だけど。「人の言葉や行動に対して、必ずしも決まった対応をする必要はないのではないか。みんな違うのだから、僕のように"普通とは言えない反応"も、誰かにとっては正解になるかもしれない。」2025/02/18

esop

68
アーモンド(扁桃体)が小さく、失感情症と診断される主人公が、大切な者と出会い、成長していく話。 と言いながら、著者の表現変化にも注目だ。 失感情症ならではの視点で描かれるが、主人公の変化に応じて、明らかに表現描写に変化が見られる、おもしろいなぁ。 主人公とゴニの何気ないやりとりがすきだった。 魂まで荒んでしまわなかったのは、両側から僕の手を握る、二つの手のぬくもりのおかげだった/世界で一番かわきい怪物。それがおまえだな/ 2025/11/11

セシルの夕陽

59
「愛」の物語。恋愛ではない「愛」。ユンジェ少年は、脳の扁桃体=アーモンドが小さい。扁桃体は感情を司る部位で、喜怒哀楽…特に恐怖や不安を感じることが難しい。医師から『失感情症』と診断され、母親は嘆き悲しむ。学校では無表情で気味悪がれ、疎まれる。そんなユンジェが出会ったゴニ。彼は別の意味で怪物だったーー。ユンジェが周りから浮かないように訓練する母の絶大な「愛」と無条件に受け入れる祖母の「愛」。逆に感情豊かなのに愛に恵まれず育ったゴニ。そんな2人が近づいていく様に吸い込まれていった♡ 2020年本屋大賞✨2025/03/28

アイシャ

49
観劇を終えての再読。この作品は、ウンジェとゴニという実に対照的な二人の少年の話なのだなぁと思う。かたや、偏桃体が小さいために感じることが苦手だが、母親と祖母の愛情を一心に受けて育った。かたや感受性が強く、幼い頃に誘拐にあって愛を知らない。そこに二人の少年の差異が生まれた。正反対な二人がなんとなく相手に興味を持ち、傷つけられたり、傷つけたりを繰り返しながら、絆を深めていくところにこそ見どころがあるのだろう。愛された記憶さえあれば、どんな状況でも人の心は荒まない。そんなことを感じた。2025/09/20

マッピー

36
脳のなかの扁桃体(アーモンド)が小さく未発達なため、感情を持つことができない少年・ユンジェ。それでも、口の悪い祖母と明るい母に存分に愛されて育った彼は、幸せだった。たとえその概念を彼が理解しないとしても。十六歳の誕生日、通り魔に襲われて家族を失ったユンジェは、大家さんであるシム博士の庇護のもと、一人で暮らしていく。そんな時に出会ったゴニ。存分な愛情を与えられず、その怒りや悲しみを暴力で表すしかなかったゴニ。反発し、暴力をふるいながらも、徐々にユンジェに心を開くゴニ。人は、変わることができるのだ。涙。2025/04/18

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