内容説明
この物語はなぜ多くの人に親しまれてきたのだろうか。鶴屋南北の原典から、歌舞伎の名演や現代演劇の解釈、そして小説、映画、マンガまで―数々の具体例をとりあげて、徹底的に四谷怪談の魅力に迫る。
目次
1 なぜ私たちは『四谷怪談』を知っているのだろうか?
2 因果な事に忘れかね…
3 首が飛んでも動いてみせて
4 醜女の幽霊―醜く、もっと醜く
5 隠亡堀―戸板の上の男女の死骸
6 憎悪怨念復讐戦の行方
7 三角屋敷―登場人物の数だけの猥雑と渾沌と
8 忠臣蔵とセットで見ると
9 作家魂を刺激する狂言作者・鶴屋南北
10 お岩信仰をめぐって
11 四谷怪談、どこまでやるか―あるいは、どこまでやってほしいか