出版社内容情報
昭和史研究の泰斗による回想記。幼少期のかすかな戦争体験の記憶、旧制中学の教師だった父との相克、60年安保の時代……。日本の高度成長と軌を一にした戦後史の一断面。
内容説明
かすかな戦争の記憶、父との対立、60年安保、演劇青年、編集者としての日々、そして文筆家として世に出るまで―昭和史研究の泰斗による初の自伝!
目次
序章 幼年期の記憶―昭和二十年
第1章 民主主義の子
第2章 一本の紐、その絆
第3章 父の自画像
第4章 越境入学という苦痛
第5章 時空をさまよう放浪者
第6章 演劇研究会の仲間
第7章 「六〇年安保」の時代
第8章 社会生活のスタート
第9章 編集者としての日々
第10章 フリーの道に
第11章 文筆業駆け出しの頃
第12章 自らの人生観を貫く覚悟
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年北海道生まれ。ノンフィクション作家、評論家。2004年、個人誌『昭和史講座』の刊行など一連の昭和史研究で菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
40
いまや昭和史の権威ともいえる作家・保阪正康氏の自叙伝。ノンフィクション作家だけあり、よくここまで過去のディテールを覚えているなと感心します。高校教師だった父との葛藤と後の和解、鬱屈した札幌での中高生時代(西部邁との邂逅にはビックリ)、演劇にのめり込んだ京都・同志社大学、フリーの文筆家として身を立てるまでの苦労話など自らの青春時代を赤裸々に描いています。想像していたよりも波瀾万丈な生き様に驚きました。新右翼の論客、鈴木邦男氏がお薦めしていた理由がよくわかりました。2017/03/28
讃壽鐵朗
3
全く正直に心情を書いた自伝2019/11/19