知事抹殺―つくられた福島県汚職事件

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知事抹殺―つくられた福島県汚職事件

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  • サイズ B6判/ページ数 343p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582824544
  • NDC分類 326.21
  • Cコード C0095

内容説明

東京一極集中に異議を唱え、原発問題、道州制などに関して政府の方針と真っ向から対立、「闘う知事」として名を馳せ、県内で圧倒的支持を得た。第五期一八年目の二〇〇六年九月、県発注のダム工事をめぐる汚職事件で追及を受け、知事辞職、その後逮捕される。〇八年八月、第一審で有罪判決を受けるが、控訴。

目次

序章 立候補
第1章 知事誕生
第2章 地方に生きる
第3章 原発をめぐる闘い
第4章 原発全基停止
第5章 「三位一体改革」と地方分権の死
第6章 逮捕
第7章 自白と自殺
第8章 裁判

著者等紹介

佐藤栄佐久[サトウエイサク]
1939年福島県郡山市生まれ。福島県立安積高校、東京大学法学部卒業後、日本青年会議所での活動を経て、1983年に参議院議員選挙で初当選、87年、大蔵政務次官。88年、福島県知事選挙に出馬し、当選を果たす。東京一極集中に異議を唱え、原発問題、道州制などに関して政府の方針と真っ向から対立、「闘う知事」として名を馳せ、県内で圧倒的支持を得た。第五期一八年目の2006年9月、県発注のダム工事をめぐる汚職事件で追及を受け、知事辞職、その後逮捕される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kawa

30
福島県知事として5期16年に渡って、国や東電の原子力発電政策の杜撰さを鋭く批判したことで知られる佐藤栄佐久氏。2006年、実弟が主導したとする収賄事件の主犯格として逮捕される。本書はご本人による知事時代の活動の振り返りの前半部、国策捜査とも言ってよい事件の経緯を綴った後半部で構成される。前半は政治家の書籍ということで話し七部と見ても、国の原子力行政のいいかげんさや道州制を巡る議論など興味深く読める。後半部は、またも検察特捜の暴走かという話なので…。(コメントへ)2022/09/06

竹園和明

27
安全軽視も甚だしい東電と無責任な国策を展開する国に対し、原発立地県の知事として敢然と立ち向かった元福島県知事・佐藤栄佐久。さも当たり前のように原発政策を推し進める国に対し、県民の安全を守るシステム作りを求めた佐藤氏の主張は何ら間違ったものではなかったはずだ。しかし弟の経営する会社を絡めた収賄容疑が発覚。国はこれを足掛かりに“闘う知事”の抹殺にかかる。自己弁護の記述もあると思うが、国による知事抹殺は確かにあったのだろう。僅かな綻びをグイグイ押し広げて行く国策捜索のえげつなさ。国の意向は何より優先される訳か。2016/09/18

とよぽん

23
以前読んだ「福島が日本を超える日」の中で紹介されていた本。佐藤前知事が収賄事件で逮捕、辞任ということがあったことさえ知らなかった。国の政策に物申す知事は、こうして抹殺されるのか・・・。国策捜査って、恐ろしい。先日亡くなった沖縄県の翁長知事も、基地移転問題で国に激しく抵抗しておられた。そもそも、佐藤前知事は、知事選に出馬する際も、「勝手に出るな、引き下がれ」と国に介入された。「県知事は県民が選ぶ」という佐藤氏の正論も、国には気に入らなかったのだろう。それにしても、佐藤氏の潔白が証明される日は・・・。2018/08/11

まると

12
筋を通して中央の「原子力ムラ」に反旗をひるがえすと、恐ろしい目に遭うのだと、元福島県知事が赤裸々に語ったスリリングな手記。柏崎刈羽原発の再稼働問題を巡り、東電社長を袖にし続けた新潟県の泉田知事(現衆院議員)が、この二の舞になるのではないかと恐れていた(と噂されていた)のを思い出す。2015/09/03

ざび

8
小沢一郎氏、猪瀬直樹氏などの事件で検察の見込み捜査と情報リークが周知の事実となった現在であれば、安易に自白はしなかったのかも知れない。贈収賄事件としてはあり得ない、収賄金額「0」の高裁有罪判決。本当に無罪なのかについては、判断しようもないが、国の原発政策への反骨精神が契機になったというのが佐藤氏の読み。。ただし、この知事が生き残っていたとしても、原発事故は起こっていたのは間違いがない。しかし、その当時に佐藤知事がいたらその後、国民に情報を流さないという方針が通っていたかは分からない。2015/03/29

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