内容説明
湖畔に建ち並ぶ別荘、英国仕込みのフライ・フィッシング、ヨットレース。明治初め、最初に避暑地として花開き、皇族や外交官、政財界の紳士たちが交流を深めた日光。埋もれていた「夢の時代」が、今初めて、明らかにされる。
目次
1 外交官は中禅寺湖畔を目指す
2 「釣師」グラバーが愛した奥日光の夏
3 新時代の波間に消えた「保晃会」
4 ホテル戦争、華やぎの日光町に巻き起こる
5 鉄道はワインも貨幣も乗せてきた
6 険しい坂を越せば、楽園が待っている
7 凄まじき大暴風雨、日光を襲う
8 「哲学」少年、藤村操に翻弄された避暑地
9 押し寄せる文明の波のなかで
10 紳士の夢をのせて湖畔に社交クラブ誕生
11 湖畔の楽園は菊と薔薇のはざまに消える