内容説明
ドクトル・オギタの名で多くのメキシコ訪問者に親しまれた荻田政之助。海外雄飛の夢をいだき、19歳でペルーに渡航。大正時代の南米移民の歴史をつぶさに体験し、メキシコに一市井人として定住した荻田は、終生、ロマンを求める青年のこころを失わない人であった。歯科医のかたわら、インディオ文化への関心を深め、日本人芸術家たちに憩いの場とインスピレーションを与えつづけた特異な人物の全貌を再現。あたかも1987年にはメキシコ移住90年祭を迎える。
目次
第1章 生い立ちと海外雄飛の夢
第2章 ペルーからメキシコへ
第3章 玉との出会いと歯科医開業
第4章メキシコの日系社会と「荻田塾」
第5章 チョンタル族の世界