出版社内容情報
イブン・バットゥータ『大旅行記』の手本となった旅の記録。第1巻はグラナダを出発し、地中海、エジプトを経て、メッカに至る。
内容説明
イブン・バットゥータの『大旅行記』に多大な影響を与えた旅の記録。十字軍時代の社会を克明に活写。第1巻はグラナダを出発し、地中海を経て、エジプトを南下、メッカに至る。
目次
五七八年シャウワール月八日~ズー・アル=カアダ月
同年(五七八年)ズー・アル=ヒッジャ月
(五)七九年ムハッラム月
(五七九年)サファル月
(五七九年)第一ラビーウ月
(五七九年)第二ラビーウ月
(五七九年)第一ジュマーダー月
(五七九年)第二ジュマーダー月
著者等紹介
家島彦一[ヤジマヒコイチ]
1939年東京都生。慶應義塾大学修士課程修了。文学博士。東京外国語大学名誉教授。専攻、イスラーム史、東西交渉史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドウ
5
ムワッヒド朝期のイベリア半島出身の著者が、シチリア・エジプトを経由してメッカ巡礼に向かう旅行記。第1巻では早くもメッカに到着し、当時の街やモスクの様子が詳しく描写される。訳者がイブン・バットゥータの旅行記も訳しているため、両作品のリンクに対し、非常に詳しく註釈が付されている。サラディンへの惜しみない讃辞にイスラーム世界における「良い君主」とは何かや、時折紹介される十字軍やルーム人のエピソードに当時地中海を挟んで存在していた二つの世界の交流に思いを馳せずにいられない。読みにくくもロマン溢れる古典。2018/10/23
nata
0
図書館にて。12世紀、サラディンが活躍した頃にグラナダからメッカへ巡礼した旅の記録。内容はさておき、ことあるごとに神への賛辞や祈りが入るので、読みにくくてだんだんイライラしてくる。これはこの人が極端なのか、それともイスラムの慣習なんだろうか。2016/03/10