内容説明
「トルキスタンのギボン」と呼ばれた東洋学の泰斗バルトリドが中央アジアの古代から近代までを通観。中央アジア史の基本書。第2巻は帝政ロシア統治下のトルキスタンを叙述。
目次
第6章 ロシア統治期の定住民と遊牧民の生活
第7章 学校
第8章 ロシア人の移住
第9章 都市生活
第10章 現地民とロシア統治
第11章 統治のヨーロッパ化と現地民
第12章 ロシア統治と諸ハン国―ブハラ
著者等紹介
小松久男[コマツヒサオ]
1951年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻、中央アジア近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅんてー
1
ロシア支配確立までの道のりをカザフ及びウズベク諸ハン国それぞれに言及しながら記述している。時系列はバラけているが当時の宮廷や外交官への聞き取り調査など貴重な情報が多く含まれている。2015/05/09
A.Sakurai
0
バルトリド先生の中央アジア史の二巻目は、ロシアと中央アジアの関わりを扱う。19世紀後半のロシア帝国とコーカンド、ブハラ、ヒヴァ、いわゆる3ハン国との関わりが中心。もっぱらロシア人著作を使って現地側資料を使わないのは1巻と大きく異なる。書かれたのがソ連初期。目的はソ連の中央アジア政策への歴史面からの提言だと考えるとしっくりくる。何気に「終始一貫した植民地政策なんかなかった」とか、「ロシアからの社会投資と中央アジアからの税収はロシアの大幅出超」とか常識的には逆に見えても蓋然性が高い指摘が多い。2013/05/18