内容説明
10世紀、ヴォルガ・ブルガール王国に派遣されたアッバース朝の使者イブン・ファドラーンが残した、北西ユーラシア民族の風俗・習慣を活写した第一級のイスラーム地理書。40年余の研究を踏まえた校訂・訳注を付した決定訳。
目次
第1章 バグダードからジュルジャーニーヤまで
第2章 テュルク系諸部族
第3章 サカーリバ王国
第4章 ルース人について
第5章 ハザル・ユダヤ王国
著者等紹介
家島彦一[ヤジマヒコイチ]
1939年東京都生。慶應義塾大学修士課程修了。文学博士。東京外国語大学名誉教授。現職:早稲田大学特任教授。専攻:イスラーム史、東西交渉史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
2
白夜、そして夏の終わり頃には真っ赤なオーロラが見えたとか。それを良いジンと悪いジンの戦いだとするブルガール王の説明がロマンチックだ。イブン・ファドラーンが非アラブであるというのがちょっとわかりにくかった。痒い所に手が届くというほどの註ではなかったが、それにしても研究を重ねた労作だと思う。帰路の記載がないのはいかにも不自然、別の文書があって、それはついに残らなかったのだろうな。2018/03/03
宵子
0
アラブ人の旅行家?のイブン・ファドーランがヴォルガ川に沿って旅したときの記録。そのため現在のカフカースや南ロシアを旅しているが、現在とは民族の構成や文化形態・名称などが異なる。 しかし、ここで見ることが出来る「ルーシ人」って、あまりロシア人(というか東スラヴ人?)には見えないなぁ・・・・・・・。