内容説明
マカーマートとは、説話形式のアラブの散文文学の一ジャンル。本書はその大成者が著した最高傑作。騙しの長老アブー・ザイドの行状記のかたちをとって、騙りを語る言語芸術。
目次
ファルド(相続法)のマカーマ―遺産相続の怪
マグリブのマカーマ―回文芸術への招待
カフカルのマカーマ―回文芸術のさらなる追究、語回文へ
シンジャールのマカーマ―ガラス食器が元凶の裏切り話
ナスィービーンのマカーマ―隠語を用いて客をもてなす
ファーリクのマカーマ―武人の成れの果て・野営地での出来事
ラッイのマカーマ―太守に堂々ともの申す、説教師の心意気
ユーフラテスのマカーマ―書記官と会計官とに船で乗り合わせる
詩に関するマカーマ―詩を息子に剽窃されたと訴えて、連歌で親子対決する
カティーアのマカーマ―一二の謎掛け〔ほか〕
著者等紹介
堀内勝[ホリウチマサル]
1942年山梨県生まれ。東京外国語大学アラビア語科卒業。カイロ・アメリカ大学大学院課程修了。専門領域は言語人類学・民俗誌。現在、中部大学国際関係学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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