内容説明
中国の明代、とりわけ明末の文学と人を、共感を込めて描き出し、時代と文化に近づいた名著。具体的作品の言葉を深く読み解き、この時代の精神史まで照らし出す。3篇の関連論文を増補。
目次
乱世の詩―劉基と楊基の詠懐詩
自立の詩―高啓「青邱子歌」
擬古主義の陰翳―李夢陽と何景明の場合
夫に殉じた若い寡婦―帰有光「陶節婦伝」
酒と女に殉じた男―袁中道「回君伝」
詩を命とした老人―鍾惺「白雲先生伝」
晦渋な詩の見本として―譚元春「古詩」四首
或る隠者の生と死―張岱「自為墓誌銘」
受験地獄体験記―艾南英「前歴試巻自叙」
斜陽のもとに―金聖歎「水滸伝序」
著者等紹介
入矢義高[イリヤヨシタカ]
1910年生まれ。京都帝国大学文学部卒業。名古屋大学・京都大学名誉教授。1998年歿
井上進[イノウエススム]
1955年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。名古屋大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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