内容説明
『アリス』より2世紀早く中国で書かれたアリス的小説。悟空が夢幻世界で秦の姉皇帝を探して、過去未来を冒険、美人や閻魔大王に変身。綺想めくるめくノンセンス・ファンタジー現わる。
著者等紹介
荒井健[アライケン]
1929年神奈川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、京都大学名誉教授。専攻、中国古典文学
大平桂一[オオダイラケイイチ]
1955年新潟県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、府立大阪女子大学学芸部教授。専攻、中国文学
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感想・レビュー
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ヴィオラ
11
みんな知ってる(?)西遊記の「語られなかったエピソード」という体で書かれた本作は、今で言う所の二次創作かな? 立原透耶さんのブログで知った一冊。(既に、中国SFといえば立原さんという印象があるなぁ…)単純にSFという括りには入らないと思うんだけど、読み終わった感触は決して西遊記本編のそれではなく、それこそ「鏡の国のアリス」的な不思議な感覚。 中国の小説独特(?)な、本文の上に印刷してある「眉批」がやっぱり楽しいw 訳注とかと違って、作者の自画自賛とかあって驚く。これはなかなか新しい読書体験w2018/10/27
ワッピー
1
鏡の多重世界での悟空の苦闘を描いています。設定は西遊記本編の芭蕉扇エピソードのあとの話です。2010/09/19