内容説明
南北朝末、足利政権成立の正当性を主張すべく語られた、八幡神から足利氏に至る「源氏の威」の系譜。従来歴史学では顧みられることの少なかった軍記物を、虚実を見極めつつ読み直す。
感想・レビュー
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空木モズ
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メモ】尊氏のところだけ2015/12/10
kaeremakure
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南北朝時代に清和源氏の武士であった何者かが、孫へ自門の栄光を語り聞かせるという内容。義経の平家追討なんかよりも前九年の役、後三年の役、藤原泰衡追討という3回の奥州攻めが重視されてるのは、関幸彦の著作にあった鎌倉幕府の正統性演出(何てったって「征夷大将軍」)に関する話を思い出したり。「源義親が打首獄門になった後、首と胴体がつながって生き返り、洛中を徘徊しているのがしばしば目撃された」なんてホラー話を「是モ源氏ノ威勢ヲ申サンガ為ノ物語」として紹介してるのは、なぜか平賀英一郎の『吸血鬼伝承』を思い出したり。2014/09/12
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