内容説明
幸田露伴、森鴎外、尾崎紅葉ら小説家から、指物師、芸者、網頭、刑事など市井の庶民に至るまで、名インタヴューアー後藤宙外、伊藤青々園が自在に聞き出す文学談、芸談、苦心談の数々。
目次
自作の由来(幸田露伴)
小説家の経験(尾崎紅葉)
作の材と其の運用(広津柳浪)
編史と作劇(福地桜痴)
小説家の覚悟(長谷川二葉亭)
かくれんぼ(斎藤緑雨)
撥鬢小説の来歴(村上浪六)
自作小説の材料(森鴎外)
作家苦心談(坪内逍遙)
しりごみ(饗庭篁村)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
10
作家や写真家、呉服屋経営など様々な職種の人たちにインタビューした記事をまとめたもの。あまり興味を引かれなくて心に残るものは少なかったが、小説のタネになった人物や出来事の話は面白かった。なかでも広津柳浪へのインタビューで出てきた魔性の女・お弓の話が物凄い。華族の妾になって奥さんをいびり殺したのだけど、奥さんを立てるように立ちまわっていたので死ぬ時まで悪く思われていなかったとのこと。人怖過ぎる。お弓を主役にした物語を書こうとしたけれど途中から違ったものになってしまったというのが惜しい。2023/01/15
gtn
6
女優第一号といわれる千歳米坡に対する明治30年のインタビュー。米坡の江戸弁の語りが、芸者としての嗜みに終始する。女優の出処を知る。2019/07/23
さくさくさん
1
演劇のことなんかはあまりに無知すぎて何を言っているのかまるでわからなかったので、飛ばしつつなんとか読了。当時の空気感とか価値観を垣間見た気分。2024/07/05
tkm66
0
結構楽しかった、筈。2000/07/30