出版社内容情報
作家ソローはコッド岬を旅しながら、荒々しくも美しい海と、そこで生き抜く人々の営みに人間と自然との共生を見る。独特の感覚と静謐な情景描写が光る旅行記の待望の新訳。
内容説明
「海岸はいわば中立地帯のような場所であり、この世界について熟考するにはとても適している」―。アメリカ・ロマン派の作家ソローは、四度にわたり、マサチューセッツ州のコッド岬を旅した。浜辺の見慣れない植物、生き生きと飛び交う海鳥、荒々しい波と難破船、素朴な漁村の風景…。博物学者でもあるソローの細やかな視点と、静謐な情景描写が光る紀行文学。
目次
第1章 難破船
第2章 駅馬車からの眺望
第3章 ノーセットの平原
第4章 浜辺にて
第5章 ウェルフリートの牡蛎の養殖業者について
第6章 ふたたび浜辺へ
第7章 コッド岬を渡る
第8章 ハイランドの灯台にて
第9章 海と砂漠
第10章 プロヴィンスタウン
著者等紹介
D.ソロー,ヘンリー[D.ソロー,ヘンリー] [David Thoreau,Henry]
1817‐62。19世紀アメリカ・ロマン派の文壇史を彩る作家、思想家、詩人。マサチューセッツ州コンコードの出身。ハーヴァード大学卒業後は学校教師、鉛筆製造業、そして様々な測量に関する仕事に従事した。生態学から博物学に至るまで豊富な知識に裏打ちされた繊細で静謐な作品が特徴。ソローの代表作はボストン郊外のコンコードにあるウォールデン湖の畔に棲み、思索と労働の日々の記録を綴った古典的名著『ウォールデン―森の生活』など。1862年5月6日に44歳という若さで肺結核によりコンコードで亡くなった。故郷コンコードのスリーピー・ホロー共同墓地に埋葬されている
齊藤昇[サイトウノボル]
立正大学文学部教授(文学博士)。日本ソロー学会第15代会長、(一財)日本英文学会評議員、NHKカルチャーラジオ講師、朝日カルチャーセンター講師、北海道新聞書評委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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