出版社内容情報
いま広く深く関心を集めながらなお曲解にさらされるプルードンの思想。1848年革命など情況の文脈を参照して明解にその核心をつかみ、反国家と連合の思想の現代的意義をとらえる。
内容説明
アナキズムやアソシアシオンの思想家としていま注目されるピエール=ジョゼフ・プルードン。しかし、一見まるで正反対の言を発したりするこの思想家の理解のためには、その発言がなされた状況の文脈を知ることがぜひとも必要である。本書は、19世紀フランスの思想状況、政治・経済構造のなかにかれの思想を置きなおし、その思考の核をみごとにつかみ出す。はじめてプルードンの思想が腑に落ちてわかる隠れた名著を改題・改訂。
目次
序章 フランス社会主義の歴史構造
1 経済学と社会主義(経済学と社会主義;サン=シモンにおける経済学;サン=シモニアンの経済学批判)
2 協同組織思想の展開(“協同組織”熱;協同組織構想の原型;労働運動と協同組織論;ルイ・ブラン『労働組織論』;リュクサンブール委員会)
3 プルードンのアソシアシオン論
4 プルードンの社会革命論(「所有者支配の体制」とその変革;国家の批判;社会の原理;構築された社会;社会革命)
5 プルードンと“国家の死滅”(状況認識;普通選挙の批判;対外政策とナショナリズムの批判;連合主義と“国家の死滅”)
著者等紹介
阪上孝[サカガミタカシ]
1939年、神戸生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。京都大学名誉教授。専攻、近代思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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