出版社内容情報
東西の作家を自由に往還しながら闊達に読書の喜びを描く表題作、文芸時評の枠を超えた文明論、本を読む行為から言葉の本質に迫る「本を読む為に」……吉田流読書論の真髄。
内容説明
「本を読むというのは究極には何かの形でいい気持になる為にやることで―」東西の作家を自由に往還しながら闊達に読書の喜びを描く表題作、文芸時評の枠を超えた文明論、本を読む行為から言葉の本質に迫る「本を読む為に」…吉田健一流読書論の神髄。
目次
時評(昭和四十六年)
文芸時評(昭和四十七年)
本を読む為に
本が語ってくれること
著者等紹介
吉田健一[ヨシダケンイチ]
1912年、東京生まれ。ケンブリッジ大学で学び、帰国後、翻訳家、文芸評論家、さらに小説家として健筆をふるう。『シェイクスピア』『瓦礫の中』で読売文学賞、『日本について』で新潮社文学賞、『ヨオロッパの世紀末』で野間文芸賞を受賞。77年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
89
吉田茂元首相のご子息で、文芸評論家の著者による読書批評集です。前半は時評ということで、1971年と72年に発表された当時の文学作品についての評論集です。じっくりと読ませてくれる当時の文芸論のような感じで読みました。後半は「本を読む為に」「本が語ってくれること」でかなり程度の高い読書論となっていました。2024/02/10
Ex libris 毒餃子
9
美文です。文章を味わって、普段の読書に深みを持たせたい。2022/11/27
garyou
3
本が好きなんだなあ、と読んでいて思った。単行本や文庫でくりかえし読んでいた物語を全集で読むと何かが違う気がするとあって、「そうそう。あるある」とうなずく。明治以降の日本語のありかた、表現するための日本語のありかたについて言及していて、なるほど、この独特な文体はそうした理想に基づいているのかもしれないなあと思う。たまに読みたくなるんだよね。2023/12/23
ユウユウ
0
星1。2023/10/04