出版社内容情報
「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」。ミステリーの巨人がたっぷり浸る怪奇幻想世界。怪異小品集第5弾。
非現実への愛情
? 幻想と怪奇
火星の運河/白昼夢/押絵と旅する男
? 懐かしき夢魔
残虐への郷愁/郷愁としてのグロテスク/人形/瞬きする首/お化人形/レンズ嗜好症/旅順海戦館/こわいもの(一)/こわいもの(二)/妖虫/ある恐怖/映画の恐怖/声の恐怖/墓場の秘密/「幽霊塔」の思い出
? 怪談入門 153
怪談入門/恋愛怪談(「情史類略」)/猫町/祖母に聞かされた怪談/西洋怪談の代表作/怪談二種/鏡怪談/猫と蘭の恐怖/透明の恐怖/フランケン奇談/マッケンの事/群集の中のロビンソン・クルーソー/文学史上のラジウム――エドガア・ポーがこと/病める貝――E・A・ポー逝きて百年/赤き死の仮面 E・A・ポー(江戸川乱歩訳)
? 怪奇座談集
幽霊インタービュウ 対 長田幹彦/樽の中に住む話 対 城昌幸・佐藤春夫/狐狗狸の夕べ 座談会 三島由紀夫・杉村春子・芥川比呂志・松浦竹夫・山村正夫・江戸川乱歩
江戸川 乱歩[エドガワ ランポ]
著・文・その他
東 雅夫[ヒガシ マサオ]
編集
内容説明
日本ミステリーの父は怪談、怪奇幻想への造詣も深かった。異世界に強く憧れ、禁断の愛を渇望し、怖さと驚きをもとめ、興味はますます尽きなかった。そしていつしか「探偵小説と怪談とはそれほど分けへだてすべきものではない」と考えはじめる―。作家の特異な性格が色濃く反映された随筆・批評に加え、ポーの翻訳を文庫初収録。さらに三島由紀夫、佐藤春夫らとの豪華座談も掲載する。また初期傑作短篇・小品は平凡社版『江戸川乱歩全集』から当時のまま、正字旧かな遣いで翻刻した贅沢なアンソロジー。文豪怪異小品シリーズ、第五弾。
目次
1 幻想と怪奇(火星の運河;白晝夢 ほか)
2 懐かしき夢魔(残虐への郷愁;郷愁としてのグロテスク ほか)
3 怪談入門(怪談入門;恋愛怪談(「情史類略」) ほか)
4 怪奇座談集(幽霊インタービュウ 対長田幹彦;樽の中に住む話 対佐藤春夫/城昌幸 ほか)
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
1894年、三重県名張町(現・名張市)生まれ。本名は平井太郎。早稲田大学卒業後、貿易商、造船所電気部勤務、古本店経営、雑誌編集者、新聞記者など職を転々とする中、1923年「二銭銅貨」でデビュー。また、江戸川乱歩賞の創設や雑誌「宝石」の編集をはじめ、探偵小説の啓蒙活動にも尽力、後進の育成にも熱心だった。1965年没
東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年、神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学文学部卒業。「幻想文学」編集長を経て、アンソロジスト、文芸評論家となる。現在「幽」編集顧問。著書に『遠野物語と怪談の時代』(角川選書、第64回日本推理作家協会賞受賞)など。児童書の監修も手がけ、ますます活動の場を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
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