平凡社ライブラリー<br> 日本の無思想 (増補改訂)

個数:

平凡社ライブラリー
日本の無思想 (増補改訂)

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年07月26日 02時59分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784582768350
  • NDC分類 104
  • Cコード C0310

出版社内容情報

繰り返される政治家の失言と前言撤回問題から日本人の「タテマエとホンネ」思考の起源を辿り、戦後の欺瞞を問う日本論のベストセラー

内容説明

「タテマエ」と「ホンネ」という対語が戦後の発明品であることを明らかにするところから、この対の抱え込むニヒリズムの背景を、戦後が私たちから「信念」を切断してきた契機へと、さらに近代日本が負った内・外の分断の経験へと、そして西洋近代の公的なものと私的なものの構造転換へと深く掘り進め、問題を重層化していく。そのとき、この国で思想が可能になるために、一つの文化的な記憶が呼び出される―絶品の思考曲線!

目次

第1部 戦後の嘘―タテマエとホンネとは何か(失言と戦後;タテマエとホンネの考え方;タテマエとホンネと戦後日本;ホンネの底にあるもの;全面屈服の隠蔽)
第2部 近代日本の嘘―内と外の分断(大日本帝国憲法と信教の自由;「内と外の分断」;思想をとりだす視線;外から内への貫入;「内と外」から「公と私」へ)
第3部 近代の嘘―公的世界と私的なもの(ヨーロッパにおける公と私;日本における公と私;公共性と私的なもの)
第4部 日本の嘘―「日本の思想」のために(全面屈服者たち;べしみから思想へ)

著者等紹介

加藤典洋[カトウノリヒロ]
1948年、山形県生まれ。批評家、評論家。早稲田大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒業。国立国会図書館勤務を経て、明治学院大学、早稲田大学で教えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

38
97年『敗戦後論』で論じられた、戦争の死者の声におけるタテマエとホンネの人格分裂の議論を前半にある問題提起の議論として引き継いでいる。本書は最初に新書として刊行されているが、同じ99年に出版された『戦後的思考』で、私利私欲の上にどのようにして公共性を築くのかという問題が後半で論じられている構成になっている。本書が非常に読み辛いのは、著者の代表的な仕事である戦後問題の上記2冊の間に書かれ、両著作を生煮えの状態で論じているからだ。日本の「無思想」と思われている現象が、これでもかという程に丹念に解釈されている。2023/06/19

11
図書館で借りた。ホンネとタテマエを軸に日本人の思想を読み解く、なかなか面白い本です。2016/03/14

中年サラリーマン

8
面白い本です。政治家の失言(昔からあるのですね)を取り上げて面白い考察をしている。なぜ失言を撤回しても恥ずかしがらないのだろうという疑問から、単純なホンネとタテマエ論ではなくそこには信念を曲げているのに曲げていないかのように考えられる思考装置が存在する。そして、それが機能していることをを失言した本人だけでなく日本社会も受け入れているのではなにか?そして、それを可能にしているものは・・・と議論が続きとても楽しかった。この著者のほかの本も読んでみようか。。。2017/09/01

ドウ

4
何故政治家の失言は容易に撤回されるのかという疑問から始まった「ホンネとタテマエ」論。ホンネは本心=信念とは別であり、本心はある種のニヒリズムである。日本における公私は上蓋を公、その下を私とするものであるが故に、黒船や1945を機に公がすげ替えられ、その下の全てが徹底脱帽(即ち転向)する。権力に対抗するには、相手と同じ言葉を遣わない沈黙という手段がある。しかしそこから1歩進んで、私利私欲の上に公共性を構築すべき(以上内容)。人文学研究のお手本のような本。2017/08/06

Mealla0v0

1
加藤典洋の「戦後」をめぐる問題として書かれた、「タテマエとホンネ」論。失言の考察から始まり、タテマエとホンネは入れ替わり可能な概念で、これは口にされた本心ではない。ゆえに失言は容易に撤回される。▼このタテマエとホンネの起源はどこにあるのか? いくつかある。明治期における「内と外」の分離や、アレントに準拠した、公的空間の頽落とともに拡大した「社会的なもの」と「親密なもの」、そして日本の公私概念として民俗学や歴史学の議論を辿る。▼我々は新たに、「私利私欲」に基づいた公共性を構築せねばならないと言う。2017/02/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9944071
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品