出版社内容情報
聖徳太子は実在しなかった!――千年を超える『日本書紀』の呪縛から日本古代史を解き放ち、歴史学・国語学・宗教学など関連資料の総点検により、太子像の真実とその信仰の謎を解く。
内容説明
千数百年の間、比類なき偉人とされてきた聖徳太子。だがその存在は、万世一系のイデオロギーを強固にすべく『日本書紀』に描かれた虚構であり、藤原不比等や長屋王らによりつくられた虚像であった―。聖徳太子の基本史料を検証し、太子不在の歴史の道筋を探るとともに、その後の太子信仰の展開を追った刺激的な一冊。
目次
序論 聖徳太子の解明に向けて
第1部 聖徳太子は実在したか“史料論”(近代歴史学と聖徳太子研究;天皇号の成立と東アジア―近年出土の木簡と朝鮮の金石文を手がかりにして;推古朝遺文の再検討;「元興寺伽藍縁起弁流記資材帳」の信憑性;『上宮記』の成立;『上宮聖徳法王帝記』成立試論;法起寺塔露盤銘の成立)
第2部 『日本書紀』と聖徳太子(『日本書紀』の構想;『日本書紀』と渡来人;道慈の文章)
第3部 聖徳太子信仰の展開(「救世観音」の成立―霊験化された聖徳太子;『聖徳太子伝暦』がつくりあげた太子像;『四天王寺縁起』の成立;聖徳太子の墓誕生;顕真と慶政―中世法隆寺の復興的様相と展開)
著者等紹介
大山誠一[オオヤマセイイチ]
1944年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、中部大学人文学部教授。専攻、日本古代政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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こぽぞう☆
飯田一史
Kuliyama
takao