内容説明
ぼくの一日は散歩と読書で暮れていく―一九七〇年代、雑誌を開けばJ・J氏こと、植草甚一がいた。J・J氏の書く、新しいジャズやミステリーや映画の話、そしてキッチュでポップな生活スタイルを、多くの若者が共感をもって迎えた。一九七六年、全集『植草甚一スクラップ・ブック』(全四一巻)が刊行を開始。別刷りで添えられた月報には、街と本と人を訪ね、歩き回ったJ・J氏の日常が、端正なペン文字で綴られていた。
目次
一月一日~七日
一月八日~十四日
一月十五日~二十一日
一月二十二日~二十六日
一月二十七日~二月三日
二月四日~十八日
二月十九日~二十五日
二月二十六日~三月七日
三月八日~十六日
三月十七日~二十七日〔ほか〕
著者等紹介
植草甚一[ウエクサジンイチ]
1908年、東京日本橋生まれ。早稲田大学建築学科中退。東宝勤務を経て、評論・翻訳・執筆を行う。映画・音楽・ミステリーなど幅広い分野を対象とし、『植草甚一スクラップ・ブック』(全41巻、晶文社)をはじめとした多数の著作がある。1979年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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garyou
3
一ヶ月の間に百八十五冊買い、そのうちいいものは三十冊くらいだろうと書いている。そういうものかもしれない。 書いてあることはどこに行ってなにを買ってなにを食べたか、なんの原稿をどれくらい書いたか、誰に会ったかくらいなのだが、なぜかおもしろい。いろんなペンを使っていることにも刺激を受けた。2018/09/30
endocco
2
通読するというより、気の向くままに開いたところを読むのがちょうどよい本。力強い肉筆に筆者の人柄を感じられて、好ましい。交友関係の広さと気楽さも好ましい。凄まじい読書量と執筆量に恐れ入るが、これが両天秤でバランスよく支え合っているのだろう。こういう暮らしがしたい。2015/09/29
kinkin
2
植草甚一スクラップブック集の付録につぃていた小冊子をまとめたもの。 手書き文字がいいな。2013/05/13
hal
0
僕にとっては、スイング・ジャーナルと宝島で慣れ親しんだ植草さんのコラージュと文章(手書き文字も)。日記に出て来る人名、店の名前も懐かしいものが多い。毎日のように散歩しては購入する書物の量に圧倒される。1976年6月のマッコイ・タイナーは“かなりイージーな編成で気に入らない”と。どんな編成か調べようと思ったが直ぐには判明せず。“fly with the wind”の年だから、そういう編成だったのかしら?巻末の年譜も、高平哲郎氏の文章も興味深く楽しめた。2015/01/23
rinrin
0
【BOOK-220】!!!!!!!!2012/10/22