感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
24
平氏が権勢を誇るまでになった理由を白河・鳥羽両院との関係性からも考えた面白い一冊。平氏が経済力をつけたのは積極的な荘園経営と荘園での収穫を京都においた拠点を通じて、取引することで経済力を充実させていったという説明が面白い。武力と経済力を両方持っているというのは専制政治を目指す白河院としては味方にしておきたい存在であるため、近習として重用していきます。平氏としても荘園を増やすためにはできるだけ大きい権力者に近づく必要があるということで利害が一致し、白河院(後には鳥羽院)と平氏は蜜月の関係となります。2022/06/02
Kamabonz
5
平氏が伊勢に下ってどの様な活動をしていたのかもっと知りたいと思いましたが、資料が乏しいのでしょうね。 官途が藤原氏で独占された事で京都に居場所がなくなり、地方役人や荘園の管理のために、地方に下向したのでしょうけど、そのあたりをもう少し説明してほしかったです。 ただ、院政により役人(財力のある家来)の数を増やす必要がでて、武士階級の台頭が始まったということがわかりました。 でも、どうして武士階級は地方に下向して財力を蓄えられたのかが疑問として残ってしまいましたので、同時代に関する資料も読みたいです。2016/03/03
トリコ
1
清盛以前の伊勢平氏がどのように朝廷と関わってきたのかを多くの資料から辿った1冊ですが、当時の位階制度とか身分とかをきっちり理解出来てないのでところどころ読み飛ばしでもったいない。勉強して再読したいです。2012/03/18
やご
0
清盛とは、もちろん平清盛。本書は清盛の出身氏族である伊勢平氏、特に清盛の祖父・正盛と父・忠盛に焦点をあてた評伝です。この前、ライバルである河内源氏についての本も読んでいたし、ちょうど大河ドラマで「平清盛」やってるってことで(観てないけど)読んでみました。 (続く)→ https://gok.0j0.jp/nissi/0652.htm2012/03/10
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