内容説明
明治以前、千二百年の間に日本で作りだされた和本は、今日まで生き続け、そこには「本の魂」が息づいている。和本を知ることは現代の本を知ることであり、私たちにとって「本とは何か」という原点にさかのぼる。和本は実際にはどのように扱ったらよいのだろうか?その作りはどうなっているのだろうか?そもそも和本の歴史はどのように変わってきたのか?豊富な実例と図解で、分かりやすく紹介。
目次
第1章 和本とは何か―その歴史と様式を知る(初級編)(和本という用語;江戸が復元される古書市場 ほか)
第2章 実習・和本の基礎知識―本作りの作法を知る(中級編)(和本をこよなく愛した人;和本を調べるための考えかた ほか)
第3章 和本はどのように刊行されたか―刊記・奥付の見かた(上級編)(階層的な和本の発行形態;『江戸砂子』の出版経過 ほか)
第4章 和本の入手と保存―次の世代に残すために(東京古典会の市場風景;和本をどう手に入れるか ほか)
著者等紹介
橋口侯之介[ハシグチコウノスケ]
1947年、東京都生まれ。上智大学文学部史学科卒業。出版社勤務を経て、74年に岳父が昭和初期に開いた和本・文科系学術書の専門店である神田の誠心堂書店に入店、84年から店主となる。東京古典会会員。成蹊大学大学院文学研究科非常勤講師などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中年サラリーマン
12
色々なジャンルの本が江戸時代にも出版されていたことが分かる。僕も読んでみたいが保管方法が手間なので手をだしづらいかな。2014/01/13
くるくる
1
古本屋さんによる、和本の本。気になっていたけどハードル高い和本の世界を、読みやすい文章でわかりやすく書いてくださっているので、わかりやすくて読みやすくてよかったです。2020/05/13
アメヲトコ
1
良書。歴史から製本法、書式の決まり事、書誌情報の整理の仕方まで、和本に関する基本的なポイントが分かりやすくまとめられています。著者は神田の古書店主であるだけに、古書店業界の人々がモノとしての和本のどういう点をチェックしているのかが分かり、世界が広がりました。2014/02/23
リリィ
1
実際に和本に触れる機会があり、興味が湧いたので手に取りました。何もわからない私でも「なるほど!」と思えることがたくさんあって、もっと和本に触れたくなりました。2012/08/22
ふみ乃や文屋
0
和本を知るならこの一冊! 2016/03/19