内容説明
幕末、五稜郭の戦いで敗れた榎本武揚は、のち明治政府に登用され、全権公使としてロシアへ。任を終え帰国する彼は、シベリア回りを選択、日露両国の将来を展望し、この北の大地の風景、物産、産業、民俗、交通その他、万般を観察、じつに興味深い日記を残した。本書は、人名・地名をはじめ懇切な注を加え、現代語訳で、この稀代の人物の旅に同行する。
目次
第1章 鉄道の旅―七月二六日‐七月二九日
第2章 ヴォルガ川とカマ川の航行―七月三〇日‐八月三日
第3章 馬車でウラルを越える―八月四日‐八月八日
第4章 月明りのもと―八月九日‐八月一九日
第5章 バイカル湖のほとり―八月二三日‐八月三〇日
第6章 ブリヤートの地を行く―八月三一日‐九月一二日
第7章 アムール川の航行―九月一三日‐九月二一日
第8章 ウスーリ川の航行―九月二二日‐九月二八日
著者等紹介
諏訪部揚子[スワベヨウコ]
1936年、東京生まれ。日本女子体育短期大学保育科卒業。学校法人ゆかり文化幼稚園などで20年以上にわたり幼児教育に携わる、のち(株)主婦の友リトルランドで、インストラクターのほか、企画、編集を担当
中村喜和[ナカムラヨシカズ]
1932年、長野県生まれ。一橋大学大学院卒業。同大学名誉教授。専攻は、ロシア文化史、日露交流史。主な著書に、『聖なるロシアを求めて』(大佛次郎賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
osakanazuki44
2
榎本武揚。ロシアから日本に帰国する際の日記。民族・地理・漁業・農業の観察が細かい。2021/03/02
HTたまにYN@ぬ 積読消化中
0
拾い読み完了。★評価は後日2013/08/28
sataz
0
明治11年、ロシア駐在の帰任にシベリア横断ルートを選んだ榎本。その後の歴史から軍事的意味合いを含んでいるのかと思ったら、そうではなく、好奇心や北海道開拓に生かせないかということだったよう。鉄道はシベリアに入る前くらいまでしかないので、半分川の汽船で半分は馬車。出来事の羅列なので、読むのに時間かかったが、未開な街・素朴な人の様子は興味深かった。2012/09/08
-
- 和書
- 絶対アイドル主義