内容説明
分権制、連合主義、地域主義、相互扶助組織など、一九世紀フランスの情況から切り出された思想が、資本主義の一世紀半、「共産主義国家」の一世紀を経て、いま新たな重要性を帯び、注目を集めている。権力と富との集中を徹底的に拝して、相互保証組織を備えた小規模な集団が契約を通じて政治的な連合を作り上げる―アナーキズムの流れが受け継ぐプルードンの批判と構想、その精髄を抜粋し、テーマ別に編んだアンソロジー。
目次
1 情況の認識(フランス社会の特質;二月革命;クーデターと産業的帝政)
2 自由と労働(社会;自由;相互性―契約;労働)
3 抑圧の構造(所有;国家;教会)
4 あるべき社会を求めて(社会革命とアナルシー;政治的連合と基礎的諸集団;労働者階級の政治的能力)
著者等紹介
プルードン,ピエール=ジョゼフ[プルードン,ピエールジョゼフ][Proudhon,Pierre‐Joseph]
1809‐65。19世紀フランスの社会思想家。貧しい農家に生まれ、印刷工や校正係として働きながら独学、労働者の機能的な分業による集合力が富の基礎であるのに、資本家によって不当に搾取されているとして、多面的な社会批判を展開し、社会主義思想・アナーキズム思想に決定的な影響を与えた
河野健二[カワノケンジ]
1916年、徳島生まれ。京都大学経済学部卒業。京都大学教授を務める。1996年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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