内容説明
学問の基本理念が動揺した時代にフッサールはいかに対処したか。フッサール哲学の第一人者による最上のアンソロジー。
目次
思想と生涯 現象学の創設者フッサール
1 哲学および学問の性格(哲学とは何か;学問とは何か)
2 現象学の課題と性格(現象学の成立;現象学の学問論的研究;現象学の主要課題;現象学の二つの性格)
3 現象学の方法(記述と分析;真理と明証;本質直観;現象学的還元)
4 現象学的哲学の展開(意識の志向性;対象の在り方;自我の諸概念)
著者等紹介
フッサール,エトムント[フッサール,エトムント][Husserl,Edmund]
1859‐1938。オーストリア出身のユダヤ系ドイツ人。ライプチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学で数学と自然科学を専攻。1884年からF.ブレンターノのもとで哲学を学び、以後、哲学研究に専念。ゲッティンゲン大学およびフルイブルク大学で哲学を講じた
立松弘孝[タテマツヒロタカ]
1931年、愛知県生まれ。53年南山大学文学部独文科卒業。同年、東京大学大学院修士課程(哲学専攻)に入学。55~58年、ドイツ学術交流会の給費生、次いで日本学科の臨時助手としてボン大学に留学(東大中退)。帰国後は99年まで南山大学哲学科に勤務。主な研究分野は現象学。南山大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
44
心理学と哲学の勉強を頑張った甲斐があり、理解度はあがったと思う(それでもじゅうぶん難解)。セレクションでは文献の一部しか読めないため、さらなる知識を得ようと思えば図書館を利用する必要性もある。2015/11/14
ころこ
36
以前『現象学の理念』を読もうとして挫折したので(近いうちに再読します)、本書のようにテクストを解体してしまうのはポスト・モダン的で、ひょっとしたら読めるかも、と期待して読みました。各章冒頭に付してある編者の解説のお陰もあり、大きな流れをつかむには適した編集です。2019/12/12
Ex libris 毒餃子
16
古本屋でまとまってフッサールの本が売っていたんです。買おうかなあ、と思ったのですが難しそうなので思いとどまり、まずは積読していたこの本にチャレンジしてみました。いやー、難しい。用語の使い方がかなり独特で、晦渋な文章です。色々と現象学を勉強してきているのでまだ、読めるけど、本質をつかめたかわからない。2024/08/31
Rion
1
入門書として読むには注意が必要。フッサールの小論が入っているのではなく、編者による各著者のエッセンスが入っている。そのため、フッサールを全く知らない人が読むと、固有名詞に混乱する恐れがある。第一部の「哲学および学問の性格」はとても面白かったが、第二部の「現象学の課題と性格」に至っては全くわからなかった。ここからハイデガーへと展開していくらしいので、次はハイデガーチャレンジしたい。2017/08/30
astrokt2
0
未レビュー2009/05/30