内容説明
日本語を日本人の歴史から説いた無比の名著の復刊。第1巻は日本語と日本人の起源から説き明かす。
目次
第1章 言語の起源
第2章 日本語列島はいつできたか(日本民族の祖先は弥生時代人か;稲作民族の原郷を探る;古代国家の建国から統一へ;アルタイ語族の足跡;形質と文化との複合性)
第3章 日本語の系統(日本語系統論はどう展開したか;日本語の起源を南方に探る;日本語の起源を北方に求める;日本語にもあった母音調和)
第4章 原初の日本語(民族のことばの確立;原日本語はどんな性格をそなえていたか;『魏志倭人伝』のことばは日本語か;古い日本語のなかに埋もれたシナ語)
第5章 伝承の歴史とことばの役割(伝承の時代;伝承の定型と文学の発生;古代人の言語観)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宙庭隼人
3
古代を中心として、日本語の起源をおもに取り扱っている。言語学のみならず、歴史学・文化人類学・考古学多方面から見ている。何回も読み返すと、いろいろな知識を得られるような一冊。比較言語学の手法にも、ちらと触れられていて、よかった。2015/05/03
Junko Yamamoto
2
結局日本語のルーツはわからず。。わからないんだろうなぁ。。2021/08/13
びっぐすとん
2
図書館本。日本語だけでなく民族の起源にも話が及んでいるが、古いのでDNA鑑定による研究とかは言及されておらず、騎馬民族侵略説とかちょっと「?」な部分もある。日本語の歴史を語るための周辺知識の周り道が多く、しかも長い。なかなか本題に辿りつけない。周辺知識を最小限にして、不必要な文章を減らせば3分の2位の厚さの本に納まったのではないだろうか。非常に意気込みを感じるシリーズだけど、恐ろしいほど眠くなる。もう続きのシリーズを読む気がしない・・。降参。2016/08/06
MILK
2
専門的な部分が多くてちゃんと読了したとは言い難いです…でも日本という国がいつ、どう成り立ったか?大陸からどんな風に人が移動してきたのか?など日本国成立のあたりはとても面白かったです。弥生人の世界って平和だったんだなー。2009/11/22
長押新
1
比較言語学。予備的知識が無くても非常に分かりやすく、読みやすい。日本人あっての日本語というテーマの通り、日本民族についても詳しく書かれており、民族学としても興味深い。特に弥生時代後期から古墳時代後期の騎馬民族説や原日本語の性格には興味をそそられた。2012/01/12